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「自民党憲法草案」を考える-(6)

<6>国会

今回は、第4章「国会」について触れていく。

44条では、議員や選挙人たる資格を定めているが、

今までの条文にさらに「傷害の有無」によっても差別してはならないと加えている。

これは、今までの条文でも考えようによっては特に加えなくてもいいことだし、

ある意味常識ともいえる。

しかしこの機会に明記することで、

障害者のモチベーションが上がることもまた確かなことであろう。

52条では常会(通常国会)の会期を法律で別途定めるという条項を追加している。

これは、今までだって「国会法」によって150日決められていたものを

追認するだけのもので、なぜいまさら追加したのだろうか。

54条には、衆議院の解散について内閣総理大臣の権限で決められるものとしている。

これは、おそらく事実の追認であろう。

しかし、実際問題として国会法などの法律でも解散の最終決定者が定められておらず、

特に7条解散(天皇の国事行為としての解散)に関しては、

形式こそ天皇の権限で解散を行うが、

その実その助言と承認を行う総理大臣(憲法第6条第4項)に

いいように使われているわけである。

「草案」では、あいまいさの除去に挑戦しているわけで、

これは悪いことではないと私は思う。

56条2項では、現憲法では出席議員数に関係なく

出席議員の過半数を取れれば可決できるとしているが、

「草案」では総議員の1/3以上が出席しないと議決自体ができないとしている。

最低出席議員数を決めること自体はいいことだと思う。

しかし、1/3以上と言うのはどうだろう。

そもそも、選ばれた議員が国民の1/2~2/3の民意しか反映していないのに、

議会で1/3と言うのはあまりにも少ない。

せめて半数以上にして欲しいなと、私なんかは思うのだが・・・。

63条では、原文を2つに分け、後半を第2項として手直しを加えているが、

国務大臣の議員出席義務に関して「職務の遂行上やむを得ない事情がある場合」を

除くことにはやや問題があるように思える。

今でこそそう多くもなくなったが、

以前は大臣の都合が悪くなるとよく病気になっていたものである。

この条文はそれを容認しかねないわけで、自民党の古い悪習を感じさせられる。

新設の64の2では政党について言及している。

しかし、その1項で

政党の「活動の公正の確保及びその健全な発展に努めなければならない」と、

昔さんざん悪いことをしてきた自民党がよくもいえたものである。

まぁ、反省していることを世間に示していきたいのだろうが、

オリンピックの誘致に動いている札幌、福岡、東京のいずれもが、

自民党が旗振り役になっていると言う点はどうなのだろうか?

自民党本部はともかく、

都道府県連の方は相変わらず旧来の自民党の体質を温存しており、

建設業界などと太いパイプが繋がり続けているのではと勘繰ってしまうわけである。

思えば、先の衆議院選挙でもいくつかの都道府県連が党本部に反旗を翻していた。

「小さい政府」を志向しながら、党自体は中央集権を志向する。

自民党は、このように多くの矛盾をはらんでいる。

確かに自民党の中にもいいことを言う人はいるが、

それも巨大与党自民党の中の一意見に過ぎない。

まぁ、その辺が間接民主制の限界なのであろうが・・・。

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