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日本映画 「燃ゆるとき」

私もいい加減いい年なのか、涙腺が緩んできたようである。

今日観てきた「燃ゆるとき」は、

以前映画化された「金融腐食列島 呪縛」など経済小説の第一人者、

高杉良原作の映画化であり、実在する食品メーカー(以下A社)が元になっている。

興味のある方は原作版「燃ゆるとき」を読んでもらいたく思う。

今回の「燃ゆるとき」の内容は主に原作版の続編ともいえる

「ザ・エクセレントカンパニー」が主となっている。

アメリカに進出したA社が他社とのコスト競争、

他社からの買収の働きかけ、

そしてそれを成さんとセクハラの捏造、ユニオン結成の動きを乗り越えて

アメリカにおいて着々と地歩を築いていく、といった内容である。

「企業は人なり」とよく言われる。

この映画を観ればそれが正しいことが判っていただけると思う。

アメリカに単身赴任してきた管理職(中井貴一)が、

外国人の部下にセクハラをでっち上げられ多額の示談金を支払うことになる。

日本に戻された彼は、責任を感じて社長(津川雅彦)に辞表を提示する。

辞表を受け取った社長はそれを彼の懐にねじ込みながら

「若い者がこんなことでめげちゃいかん。お互いいい勉強になったな」

といってこのことを不問に付してしまう。

実はそれが、彼の上司であるアメリカ法人の社長(鹿賀丈史)の賭けであった。

二人の社長は、A社創業当時からの戦友でまさに以心伝心とも言えるものであった

(ちなみに「ザ・エクセレントカンパニー」では後日談にも深く触れているのだが、

それに関してはぜひ小説にてご一読願いたい)。

その3年後、アメリカ法人で起こった労組結成騒動のとき、

アメリカ法人の社長は顧問弁護士の反対を押し切って

アメリカで1度ミソをつけた彼を再びアメリカに戻す。

そして、結局はその彼の説得によって労組騒動は治められる。

確かに美談と言ってしまってはそれまでなのだが、

この映画の中で彼は「我々も他のアメリカ企業と同じになってしまうのですか」と言う。

確かにアメリカ企業の合理性に学ぶべきところは少なくない。

しかし、合理性一辺倒になって人を慮らず、

相互不信を生み出してしまっては合理性もへったくれも無いではないか。

そういえば北海道新聞今日の朝刊にこんな記事があった

(web版で確認できなかったので、記事からの抜粋のみ)

「(前略)また、ライブドアの成長過程や自分(堀江貴文被告)の功績を説明する口調は

滑らかだが、逮捕された側近三人のことを気に掛ける様子は見せないという。

(中略)取り調べ時間以外は、差し入れられた百科事典などを読んで過ごしている。

対照的に前取締役宮内亮治被告(三八)らは、

ライブドアに残る社員や家族のことをしきりに気遣う。

(中略)堀江被告のことも心配し、検事が同被告の関与を強調すると

『かわいそう』と口にすることも。

話題が家族のことに及ぶと『自分のせいでつらい思いをさせてしまった』と

むせび泣いてしまった」

思えば、こんな社長を持ってしまった社員は不幸なのかもしれない。

まさにザ・エクセレントカンパニー。理想の会社の姿がそこにあるのかもしれない。

題材も出演俳優も決して派手なものではないが、

魅せる快作だと私は思う(かなり贔屓目ありかもだが…)。

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