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日本映画 「出口のない海」

現実とはどこまでも残酷なものである。

「出口のない海」では海の特攻隊である『回天』(またの名を人間魚雷)

の乗組員の話である。

まず何が残酷かというと、操作が難しく、しかも故障の多かったこの『回天』に、

学徒出陣の、つまり実戦経験も無い若者を乗せていたという事実である。

さらに残酷なことに、この『回天』には脱出機構が付いていないということである。

ある本に、「世界中で自己犠牲の精神を利用して兵器を作ったのは日本だけだ」

というようなことを書いていた。

特攻はまさにそういった精神をもとに立案された作戦で、

特攻機『桜花』や人間魚雷『回天』はまさにそのために作られた

卑劣な兵器であるといえる。

確かにこれに乗り込んだ者は御国の為に死んでくるという

意志が確実にあったのかもしれない。

しかし、その心情を利用した作戦や兵器を立案しておきながら、

その立案者は内地でのうのうと生きていたわけである。

この映画はそういった点に一切目を向けず、

ただただ乗組員やその周りの人々の美談によって埋め尽くされている。

戦争を美しく描くのは簡単だ。この映画はまさにその好例と言っていいだろう。

しかし、この映画の中で淡々と説明される『回天』の実態を噛み締めれば、

当時の日本の本当の姿が逆に浮かび上がってくるとも言える。

私としては、正直あまり勧めない。

『回天』のことだけを知るならばもっといくらでも手段はあるからだ。

それにあの結末(詳しくは書かない。ネタバレになってしまうので)。

皮肉というか、ある意味とても切ない…。あそこまで貶めなくてもいいと思うのだが…。

ああいう事実があったとしたら、神とはあまりにも皮肉が好きなのだろうなぁ。

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