映画 『キャピタリズム~マネーは踊る~』 (☆☆☆☆)
確かに、アメリカの金融システムも
ブッシュ政権以前の政権も、
腐っててシャレになってない。
でもアメリカの国民は、
イザとなったら投票で国をひっくり返しうる力も、
正当な権利を闘って勝ち取る技術も、
闘志も持ち合わせているから、
何となく希望が持ててしまうんだなぁ。
国民が国民として結束して、
国家と戦った歴史のない日本は、
今のような理不尽な日本国家を前にしても、
わずかばかりのカネをくすねて、
いずこかへ消え去るぐらいのことしか、
実際にはできなかったりするわけだ。
アメリカがどう腐ってるのかといえば、
ざっくり言えば日本の逆。
日本は官僚が民間企業に『天下り』して私欲を貪るが、
アメリカではデカイ銀行のエライ人が、
『天上り』して政府の財務を牛耳り、
自分達にとって有利な法案を次々と作り上げて行く。
日本の政府は『霞ヶ関』が牛耳っているが、
アメリカの政府は『ウォール街』、
日本で言えば『兜町』が牛耳っているわけだ。
私企業が国を支配してるのだから、
その冷酷さは日本の比ではない。
契約書を盾に民衆を家から叩き出し、
自分達が危機に陥ったら惜し気もなく、
しかもあらゆる手段を使って税金を投入させ、
そのカネでまた私服を肥やす。
そりゃ、議員も怒りますわ。
クライマックスでの、フランクリン・ルーズヴェルトの
演説以降の流れも非常に興味深い。
金額的に、というよりも時間軸的に、
今映画館で観ておくべきタイムリーな映画といえるだろう。
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