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映画『終着駅-トルストイ最後の旅-』(☆☆☆☆)

文豪トルストイの最晩年のお話。
ワシは『戦争と平和』とかを
書いた作家としての面しか知らんかったから、
トルストイ主義のこととか全然知りませんでした。
で、奥さんのソフィアはこれに反対するんだけど…。
確かに私有財産を否定して、自作の著作権も放棄するとなれば、
死後放り出される家族としては、
特に家計を預かる妻ともなれば気が気ではないだろう。
映画『墨攻』で取り上げられた墨子の「兼愛」という思想も、
トルストイ主義に似たテイストであり、
『墨攻』でも兼愛を取るか一人の女性の愛を取るか、
という命題が取り上げられていた。

だいたい、こういうことって男が言うんだけど、
それって多分オスのDNAが囁いてるんじゃないかなって、
今作を観て特に思ったわけ。
トルストイにとってソフィアは、
今風に言えば「愛してるけど重い」女性だったんだと思う。
でも、残されるソフィアとしては、
何も残さず勝手に死んで行くのは、
やはり我慢ならないわけだし、
だいいち彼女自身トルストイを深く愛していたわけだし…。
やっぱり、情欲は否定できないわけですよ。
たとえ、それが争いのタネになるんだとしても。
たとえ平和を希求するためだとしても、
感情のコントロールには限界があるわけだし、
だいたいトルストイ自身若い頃相当悪さして、
死ぬ間際になってもそれを思い出して、
勃然としてるようなハンチクなトルストイ主義者なんだし。
トルストイが言うほど「愛は単純」ではないと思わせる、
いい夫婦の日向けな作品。

☆の数はやや甘め。まぁ、3.5の四捨五入ぐらいに考えてくださいな。

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