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映画 『海洋天堂』(☆☆☆☆☆)

あのジェット・リーが脚本に惚れて、
ノーギャラで出演したのも頷ける、愛にあふれた作品。

「死んでも死にきれない」とはまさにこのことで、
王心誠(ジェット・リー)は末期ガンで余命いくばくもない身でありながら、
自閉症で一人ではまともに生活できない
大福(ウェン・ジェン)を置いては死ねないと考えていた。
まず心誠は、一人で置いて行くぐらいならと
大福ともども心中しようとした。
しかし、いざ身を投げると、
泳ぎの達者な大福は生存本能に忠実に、
生きようともがきだした
(その辺りの描写は映像では無いのだが)。
それを見た心誠は、覚悟を決めた。
大福が一人でも生きていけるように、
20歳を過ぎた大福を受け入れてくれる場所を探し、
そして一人でも生きていけるように、
一つでも多くのことを教え伝えてやろうと。
それらの過程は、我々健常者から見れば、
むしろ滑稽にさえ映るかも知れない。
実際大福もまじめに聞いてるようには見えないのだが、
悩みを一人で抱え込んでいる心誠にとってはいたって大真面目なのである。
一方の大福は、自分をうまく表現できないため、
周りの人々や時には心誠とも衝突する。
しかし回りの目は温かく、ほのかな恋慕の情さえ思わせるものがある。
受け入れてくれる施設が見つかったものの、
一人になることに慣れておらず心が波立つ大福のために、
心誠は最後のメッセージを託し、心誠は死んでいくのだが…。
心誠死後の大福の様子を映すラストシーンの余韻は、
観衆の心を大いに安らげるものだろう。
大福は、回りの温かい目に見守られ、
心誠の思いとともに、しっかりと生きて行くことだろう。

こうやってレビューを書くために思い出すだけで、また目頭が熱くなる、
そんな素敵な作品。
アクション映画引退後を模索していたジェット・リーにとっても、
きっと大きな福音となる作品になることだろう。

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