映画 『アルゴ』(☆☆☆☆)
ワシがまだ5歳だった頃、
世界ではこんな馬鹿げた救出作戦を、
これほどまでに馬鹿真面目に繰り広げていた
(実際政府部内でも馬鹿げてると思ってたようだし)とは…。
これだから現代史は面白い。
まぁ、どうせつくなら全世界を騙すような
デッカイ嘘をつけ、ってな感じですかねぇ。
CIAエージェントがハリウッドの大物を抱き込み、
まずハリウッド全体を騙くらかして
ニセ映画『アルゴ』の制作をぶち上げる。
そして、イランでロケをすると称して
エージェントをイランに潜り込ませる。
イランの大臣を騙してアリバイを作り、
潜伏してるアメリカ大使館員と接触。
彼らをカナダ人スタッフにすべく、
付け焼き刃の役作りを施し、
綱渡りのような脱出計画を実行に移すのだが…。
イラン軍までが監視する空港からの脱出は、
まさにヒヤヒヤ、ドキドキの連続で緊張感は最高潮に達する。
また、作中やエンディングで映し出される当時の映像が、
脱出劇のリアリティを引き立て、
また当時のイランの情勢をつぶさに伝え、
これもまた緊張感を高める助けとなっている。
クリントン大統領が機密扱いを解除し、
イランとの関係も安定したことで、
ようやく作戦の全貌を世に出すことができたわけだが、
もともとがエンターテイメントみたいな作戦だが
(それに命を張ってたわけだが)、
それをここまで見事に作品として仕上げてるんだから、
実際の作戦スタッフに勝るとも劣らない活躍を、
今作のスタッフも果たしたと思うね。
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