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映画 『レ・ミゼラブル』(☆☆☆☆☆)

度重なるミュージカルの映画化で、
「ハリウッドもいよいよ台本の底が尽きたか」
と思った時期もありました。
しかし、さにあらず。
本当に良い作品というものは、
あらゆる手段を用いて人々の間に伝播され、
広く知れ渡るべきものであるということを、
感動とともに改めて思い知らされた。

言うまでもなく、原作はヴィクトル・ユゴーの『ああ無情』
(ワシもアニメとかでさらっと触れた程度しか覚えがないんだが…)。
これをブロードウェイでミュージカル化したもの
(日本では松本幸四郎x松たか子共演のものが有名)の映画化。
『ああ無情』の映画化は過去にもあったが、
今回はあくまでもミュージカルの映画化。
そのため、ほぼ全編歌うような調子での台詞回し。
また、舞台映えするようにここのキャラクターも、
濃いめに味付けされている。
ただし、その出自ゆえに色調が全体に明るめで、
エンタテインメントとしても洗練されているので、
2時間半以上の上映時間ながら飽きさせない作りにもなっている。
見せ方に関しては、当然映画的手法を用いており、
舞台との差別化を図っていて、
舞台初心者でも観やすい作りになっていると思われる。

洋画を理解することは、
一面ではキリスト教を理解すること、と言えるほど、
製作者の中に広く浸透している。
今作でもそういうくだりが頻出しており、
また「赦し」と「救済」がテーマの一つとしても扱われている。
そういう基盤が、物語に深みを与えているわけである。
翻って日本(いや、アジアというべきか)はどうであろうか。
宗教というものが人々の生活に深く根差しているとは、
必ずしも言えないのが現状である
(年末年始は、それを改めて思い知らされる時期であるが…)。
難解であることは、物語の深みとは無関係である。
明快でも、多元的な視点を提示することで
物語の深みは出せると思うし、
ワシもそういうものが書けるようになりたい、
と思ってるんだけどねぇ…。

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