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映画 『東ベルリンから来た女』(☆☆☆☆)

自由を求めた。ただそれだけで国家から睨まれる。
そんな時代が、
ほんの四半世紀ほど前まで世界の半分近くを占めていた。
今作の主人公バルバラ(ニーナ・ホス)は、
東ベルリンで医者をしていたが、
西側への移住申請を出したがゆえに、
片田舎の病院に左遷させられた上に、
常時秘密警察の監視付きと、
プライバシーと引き換えにセキュリティバッチリの生活を手に入れる。
赴任先にはアンドレ(ロナルト・ツェアフェルト)という
おせっかいな医者がいて、
孤独な彼女に何かと世話を焼いてくるのだが、
監視されることに慣れてしまった彼女にとっては、
アンドレも秘密警察とグルなのでは、という疑念すら湧く有様。
というのも、彼女には立派な彼氏がいて(しかも西側の人間)、
便宜を計ってくれたり甲斐甲斐しく会いに来てくれたりもする。
しかし、田舎での患者とのふれあいや、
その中で知れて行くアンドレの誠実さに、
彼女は段々とこの土地とアンドレへ情が移って行く。
そのうち、西側のカレが彼女の逃亡の手引きをしてくれることになる。
手術の予定もすっぽかし、
バルバラは指定の場所へ向かおうと家を出ようとするが、
そこに以前世話した哀れな患者が彼女を頼ってくるのだが…。

かくしてクライマックスで、バルバラは選択を迫られる。
その結果が、なかなかに心地よい。
バルバラ自身の身を危うくしかねない、
かなり危険な橋を渡っているのだが、
決して恩着せがましいわけでもなく、
ラストの余韻もあっさりしたもの。
しかし、決しておしつけがましくなくて逆に良いのである。
邦画だと、なかなかこうは行かないんだよなぁ。
地味ではあるが、なかなかの佳作。

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