映画 『ダイナソー・プロジェクト』(☆)
このテのフェイクドキュメンタリー的手法の映画って、
細部にこだわって、観客に疑念を抱かせないことが、
むしろ大事だと思うんだけどねぇ。
つまり、ウソっぽいって観客に思われてしまった時点で、
もうドキュメンタリーでも何でもなくなってしまうのだから。
そういう意味では、冒頭の
「画像に編集や加工は一切加えていない」
的な但し書きを、いかに裏切らないようにするかが、
このテの映画のキモだと思うんだが…。
そんなワシの淡い期待は、
本編開始後約10分ほどでさっそく裏切られる。
探検家ジョナサン(リチャード・ディレーン)の息子である
ルーク(マット・ケイン)がヘリコプターにこっそり乗っていた。
息子を危険な場所に行かせたくないと思ったジョナサンは、
ヘリのパイロットに
「すぐに引き返せ」
と言うが、パイロットは、
「帰る分の燃料が不足している」
とか言って引き返そうとしない。
って、はぁ?
それって、ドコの神風特攻隊だよ。
目的地に燃料が置いてあるならまだしも、
これから向かうのはジャングルの奥深くなんだよ、アンタ。
帰りの燃料なしに、どうするつもりだよ、まったく…。
あと、この作品カメラ使い過ぎ。
カメラの映像を加工せずに制作してる以上、
カメラ(今作の場合最悪HDD)は確実に回収する必要があるわけだが、
そういう細部へのこだわりもたいして感じられず、
最後には完全なるちゃぶ台返し。
これじゃあ、劣化『エイリアン』シリーズじゃん。
ただただ、CGによる恐竜画像を垂れ流してるだけ。
低予算映画なら低予算らしくアイデア勝負すべきだし、
そうでないなら、まずもっとまともな脚本作って来いってんだ。
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