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映画 『バーニー/みんなが愛した殺人者』(☆☆☆)

単に実話がベースというだけでなくて、
現地住民がインタビューに答える、という形式で出演する
ある意味映画っぽくない、
どっちかっていうと『奇跡体験アンビリーバボー』の
再現VTRみたいな作りの作品。
好意的に見れば、殺人事件の加害者バーニー
(ジャック・ブラック)が未だに愛されているということの証左なのだが、
先にも述べたように既視感のある構成で、しかも迂遠。
寝不足状態で観に行ったせいもあり、
前半の住民がバーニーの人柄を語るところなんか、
本当に退屈で半分ぐらい記憶がございません。

とはいえ、今作が悲劇なのは、
まずこの事件が全米に知れ渡るような大事件になったことであろう。
地元では、バーニーが善人で、
殺されたマージョリー(シャーリー・マクレーン)は
エキセントリックな性格で好意的には見られていなかった。
しかし、検察官ダニー(マシュー・マコノヒー)は、
全米を揺るがすような大事件を、
このような不公平な環境で裁判するわけにはいかないと考え、
同じ州の別の郡で行ったのである。
知っての通り、アメリカでは陪審制をとっており、
検察官と弁護士のプレゼンバトルで、
より陪審員の気持ちをつかんだ方が勝てるシステムである。
ある意味公平な裁判が行われたわけであるが、
ダニーの辛辣なイメージ戦略により、
バーニーは第1級殺人罪で有罪となり、結果終身刑。
人ひとりしか死んでないのに…、
とも思うし、陪審制の負の側面である
「シロートが人を裁く」ことの悪い面が出てしまったとも言える。
とはいえ、おそらく地元で裁判開こうとしても、
たいして広くもない町みたいだし、
おそらく皆さんこの裁判に興味深々だろう。
そうなると、陪審員のなり手がないだろうから、
結局別の場所でやることになっただろうけどね。
また、未亡人であるマージョリーの遺産にぶら下がっていた
株屋の存在も、バーニーの殺人を表ざたにする一因となったことである。
バーニーは、マージョリーを殺した後彼女のカネで
町の困ってる人々を助けていた。
株屋にとってそれは大いに困ることであり、
彼がしつこくマージョリーの行方を追っていたのも、
彼女が町一番のカネ持ちだったからであろう。

みんな自分の正義に基づいて行動している。
問題は社会の中で何がモノを言うかということであり、
いやらしい言い方をすれば善意というものが、
いかに社会の中で無力かということを示す作品。
世知辛いと言えばそれまでかもしれないが、
そういう事実を踏まえて世の中を渡っていく必要がある、
ということなのかもしれない。
「いい人」というだけでは、生きていけないのだ。

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