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映画 『そして父になる』(☆☆☆)

昔から「三つ子の魂百まで」とか、
「生みの親より育ての親」とか言いますが
(後者なんか作中にそのまんま出てくるし)、
男っていうのはどこまでもザンネンにできていて、
子供の取り違いでは多くの場合血統重視だと、
作中でも言っている。
そう言っている病院側の他人事的態度に、
無性に腹がが立ってくる作品であるが、
作品の本質はそこにないのである。
あくまでも、親(しかも父親)と子供の向き合い方が
話の中心である。
主人公の野々宮良多(福山雅治)は、
古いタイプの父親(夏八木勲)と、
後妻さん(風吹ジュン、原因は不明)に育てられ、
幼少期に後妻さんといろいろあったようである。
そんな野々宮が職場結婚し、
子供が生まれるが、どうも違和感があったらしく
取り違いが判明した時にふと
「やっぱり」と口走ってしまう。
今作は、ココでピンと来てしまった時点で終了。
あとは、その違和感を確認する作業が主。

とはいえ、親と子の間では、
先天的に継承される部分
(作中では髪質とか気性とか)と、
後天的に継承される部分
(マナーとか好き嫌いとか)があるわけで、
「取り違えましたから元に戻しましょうね」
というのは、やはり短絡的というか、
昔の人はそれをよく理解してたんだろうね
(てゆーか、現代よりそういうことが多かったんだろうし)。

良多が、とりあえず親としてというか人間としてややザンネン
(よく言えば上昇志向が強い仕事人間なんだが)で、
対比として雄大(リリー・フランキー)が
おっきい子供っぽく描かれていて、
その両者が都会と田舎の対比としても描かれている。
ただ、男性監督が男性目線で撮っているため、
男の(と言うか良多と男社会)のザンネンぶりが
やたらフレームアップされている一方で、
良多のこれまでの人生とかがあっさりとしか触れられてなくて
(想像してくださいってことなのかも知れないが)、
良多の懊悩にあまり深みが無いのも残念だったなぁ。
ラストもなんかぼやかした感じで
(まぁ、平和的で日本的な終わり方ではあるが)、
正直そこまで心動かされる作品ではなかった。

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