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映画 『クロニクル』(☆☆☆)

タイトルにある通り、
物語の軸は主人公の行動記録なわけだが、
今や世界中のいたるところにカメラがあり、
あるいは宇宙からもカメラが目を光らせている時代である。
その一方で、プライバシーとの兼ね合いがしばしば問題視され、
作中でものべつまくなしにカメラを回す主人公は、
気持ち悪がられるわけである。

そんな主人公が、ひょんなことから超能力
(具体的に言えばテレキネシス)を手に入れる。
はじめはこっそりとその力を記録していたが、
その力をうまく扱えることに彼が気付くと、
妙な自信を深め、次第に尊大になってしまう。
『スターウォーズ』的に言うと、
フォースの暗黒面に取り込まれてしまったような状態である。
重病の母親のために薬を買おうと、
力を使って強盗を働く主人公。
その最中に母は死に、
そのことを飲んだくれの父になじられると、
ついに主人公の感情が爆発。
父を殺そうとし、同じ力を得たいとこも殺そうとするのだ。

主人公は高校生という多感な時期。
友人との優劣や、父親との確執。
そもそも自分に対する劣等感など、
同年代はもちろん、
その時代を通り過ぎた我々も
彼らに共感できるところがあるのではないだろうか。
そういう中で得た感情を、
極端な形で表現したのが今作であり、
そういう意味ではなかなかよく出来た映画であると思う
(日本のアニメじゃありがちな設定のような気もするが…)。

映像的には、『マトリックス』以降だから、
そう驚くことではないだろう。
今作は超能力系映画というよりは、
青春映画と言うべきで、
しかも設定がややぶっ飛んでる割には、
キャラクターが等身大っていう作り。
連続ドラマにして、もう少し長めの時間で、
主人公たちのキャラクターをもっと掘り下げると、
もっと面白かったかも。

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