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映画 『悪いやつら』(☆☆☆☆)

なぜ韓国では、大統領が任期を終えるたびに逮捕沙汰になるのか。
それは、今作で描かれるような根強い縁故社会と、
彼らもまた無関係ではないからなのである
(今作はかなり極端に描いているとは思うが…)。

主人公のイクヒョン(チェ・ミンシク)は、
もともとは釜山税関で働く生臭い公務員だったのだが、
ある時港で覚せい剤を見つけてしまう。
それをさばこうとわたりをつけたヤクザが、
イクヒョンと血縁であるヒョンベ(ハ・ジョンウ)で、
二人は以来手を組んだ。
イクヒョンが税関時代までに築きあげたコネと、
ヒョンベの暴力がうまく噛み合い、
二人で釜山を掌握するまでにのし上がるが、
ノテウ政権が組織犯罪の一掃を宣言し、
二人に危機が訪れるのだった…。

一部実際の映像を使ってはいるが、基本的にはフィクション。
とはいえ、1980年代の釜山の様子を見事に活写しているように
ワシには思われ、まずそこが興味深かった。
また、そんなわりと最近の出来事なのに、
李氏朝鮮時代の家格や血縁が、
一般市民の間でも脈々と生きているという現実を
垣間見ることができたのも、面白かった。
さらに、これは東アジア全体で言えそうなことだが、
面倒を見たとか、恩があるとかで、
簡単に法を無視するような描写がみられることである。
中国はともかく、日本にしろ韓国にしろ、
いちおうは法治国家を標榜しているわけであるが、
今作で描かれるようなコトが実際に行われているのである。
そういう意味では、
ヘタなノンフィクションよりよっぽどリアルな作品であり、
今作にモデルがいるのでは、と勘ぐってしまうわけだが…。

主人公のイクヒョンが、
もうどうしようもないゲスなのではあるが、
とてもマメで縁というものをすごく大事にしている
(というか、縁のおかげで生きていられてる)。
一種の人たらしの才があるのだろう。
ただ、欲望が果てしなく、しかも負けず嫌い。
それもあって危機に陥るのだが、
彼自身欲深であるがゆえに、他人の欲望に対しても敏感で、
それによって彼は危機から脱するのである。

ラストの描き方にやや疑問は感じるが、
日本の「半グレ」とはまた違う、プロ(ヤクザ)でも一般人でもない存在。
それでいて、プロと互角にやり合うゲスいやつ。
キャラが立っていて、いい仕上がりになっていると思うのである。

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