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映画 『愛しのフリーダ』(☆☆☆☆)

ビートルズ結成当時から彼らを支えていた
「ファン代表」にして「優秀な秘書」である
フリーダ・ケリーのドキュメンタリー。
と言っても、ほぼ彼女の口から出る
初発表のエピソード中心の構成なので、
彼女へのロングインタビューと言ってもいいかもしれない。

ビートルズがリバプールのキャバーン・クラブで
演奏していた頃から、彼女はファンだった。
ブライアン・エプスタイン
(この人も面白そうな人物だけどねぇ)
がビートルズと契約する際に、
クラブに通いつめていた彼女に目をつけて、
「仕事を手伝ってもらいたい」と声をかけられた。
保守的で過保護(父親一人で育てればそうもなるか)な
父の反対を押し切り、彼女はブライアンの申し出を受ける。
以来11年、彼女はブライアンの秘書、
あるいはファンクラブの代表として、
ファンであるビートルズのそば近くで働くことになるのだが…。

彼女ほど、ビートルズとファンの架け橋として
うってつけの人物はいなかっただろう。
第一に、彼女自身が大ファンであるがゆえに、
ファンの気持ちをよく理解していたことである。
ファンの要望にはできる限り応え、
かつリバプールという地方都市ゆえに、
それが可能であったことである
(実際、彼女はビートルズメンバーの家族とも親交が深い)。
第二に、メンバーのプライベートには立ち入らず、
よく秘密を守る優秀な秘書であったことである。
それゆえに、今彼女から語られるエピソードに新鮮さがあり、
かつスメンバーやスタッフ、
さらに家族からも信頼される
重要なスタッフたり得たのだろう。
第三に、彼女が献身的にビートルズに仕え、
私利私欲に走らなかったことである。
彼女のようなありようこそが、
ある意味では本当のプロイズムだと思って、感心してしまいました。

リバプールという地方都市に、
ビートルズが生まれ、
フリーダのようなファンに恵まれ、
ブライアンのようなマネージャーに出会えた、
この奇跡を今作を通じて追体験できるというのは、
非常に意義深いことであると思う。

父の都合でビートルズと離れて
活動しなければならなくなった辺りのエピソードでは、
新年早々泣きそうになってしまました。
ビートルズって、大スター然としてなくて、
とっても気さくないいアンちゃんたちだったんですね。

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