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映画 『スノーピアサー』(☆☆☆☆)

幸せになる手っ取り早い方法は、現状に満足することである。
しかし、それは進歩の否定であり、
また階級や格差の固定化を肯定することでもある。
一方で、歴史上起きた多くの革命
(いわゆる「アラブの春」も含む)の多くが、
結局のところ多くの人民を幸せにしてこなかったことも事実である。
今作の示す世界観は、極端で限定的ではあるが、
社会が危うい均衡の上にあり、
かけがえのない我々個人の努力によって
なんとか円滑に回っていることを示している。
階級にはそれなりの必然性があり、
その均衡が崩れた時が社会そのものの破綻をも意味することがあると、
今作は提示している。
ただ、今作の世界(スノーピアサーという列車)の中では、
そのことに関するコンセンサスが不十分で、
しかも裏取引的なガス抜きによって無理やり均衡を保っている面があるので、
下層社会の蜂起だけが社会を破綻させた原因とは必ずしも言えない。
つまり、支配者は支配者で、適正な対価なり、
度量を示してやらなければ、
土台である下層社会が脆くなり、
それが崩壊して社会全体が破綻するという危機感を、
下層社会とともに共有する必要があるということである。

韓国映画としては非常にスケールの大きい映画で、
ハリウッド映画と十分対抗できる力を秘めた出来栄え。
やや展開が緩慢ではあるが、
今作だけ見ると他はともかく映画では
確実に日本は韓国に負けていると思われるほどの作品。

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