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映画 『THE ICEMAN 氷の処刑人』(☆☆☆)

実在した連続殺人鬼(というよりは殺し屋)の
始まりから終わりまでを描く今作。

「移民の国」とよく言われるアメリカではあるが、
アングロサクソン以外への扱いについては、
黒人ほどとは言わないまでも
いろいろとあるわけで…
(札幌では近日公開予定の『エヴァの告白』も、
今作の主人公と同じくポーランド系移民が主人公だし)。
今作の主人公リッチー(.マイケル・シャノン)も、
ポルノ映画のダビングで生計を立てていたが、
シノギとしてはあまり効率が良くなかったのか、
ボスから廃業を言い渡される。
既に妻子持ちだったリッチーにとって失業の危機となったわけだが、
同じボスが「もっと稼げる仕事を紹介してやるぜ」
と言った仕事が殺し屋だったというわけ。
妻子を養うため、リッチーはその手を
血の色に染め続けることになるわけだが…。

ビデオデッキも普及してない1960年代だと、
ダビングは設備投資にカネがかかるわりに、
需要がないだろうから確かに効率の悪い仕事だっただろうけどねぇ…。
しかし、意外にもリッチーにとっては、
殺し屋稼業は性に合っていたようで、
だからこそ20年も続けられたのかもしれない。
普通、100人も殺してたら途中で精神的に参ってきそうなものだしねぇ。
あとは、作中でリッチーも言っているように、
自分にとって唯一意味のある存在としての家族が、
彼を稼業としての殺しに駆り立てた部分はあろうだろう。

確かに、人殺しは許されるものではない。
しかし、それに近いアングラな仕事が
連綿と存在し続けているのも事実である。
家族のいるこの国を守るために戦地に赴いた人々は、
少なくあるまい。
そして、それが許される時代がこの国にも存在し、
今もそのために戦う人々がいるのである。
「企業戦士」という言葉もあるわけだし、
人殺しという部分を除けば、
リッチーもまたイマドキの日本のお父さんとそう変わらない、
そういう意味では共感できうる人物と言えるだろう。

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