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映画 『エヴァの告白』(☆☆☆)

「ただ生きようとした。それが罪ですか?」と、
広告には書いてあるが、
それ以前に「美しいって、罪?」なお話。
第一次世界大戦で疲弊したヨーロッパから、
当時一人勝ち状態だったアメリカに移住して心機一転を図ろうとする
エヴァ(マリオン・コティヤール)とその妹。
しかし、まずその船内で事件は起こっていた(映像による描写はないが)。
まず、妹はどうも誰かに結核を伝染されたようで、
そういう人間は入国させられないということで隔離され、
エヴァはいきなりひとりぼっち。
そのエヴァも、船内で淫行(後にわかるがレイプされた)をはたらいたことで、
「素行不良」の烙印を押され、強制送還。
しかし、その寸前に彼女を見初めたブルーノ(ホアキン・フェニックス)が、
コネを駆使して彼女を救いだす。
しかし、ブルーノの仕事は、エヴァのような移民を劇場で踊らせる一方、
売春によって利益を上げているという、危ない男であった。
そこに、劇場で知り合ったブルーノのいとこでマジシャンの
オーランド(ジェレミー・レナー)まで現れ、三角関係に発展するのだが…。

キリスト教に関する予備知識がないと、
エヴァがなぜこれほどまでに苦悩するのかちょっとピンと来ないかもしれない。
しかし、冒頭の広告の言葉に対しては、
「人はパンとワインのみに生きるにあらず」という聖書の言葉があるように、
パンとワインのためだけに見苦しい生を送ることを、
あまり良しとしていないのでは…、と考えられる。
また、ブルーノによって体を売る羽目になったエヴァは、
「淫行」というキリスト教上の罪を犯したことになってしまう。
たとえそれが、妹を救い出すためであっても、である。
エヴァはそのことについて教会で告解している
(このシーンが、邦題のもとになっている。ちなみに原題は、直訳すると『移民』)。
そして、それをこっそり聞いてしまったブルーノは、
エヴァに対する想いを改めて呼び起こすことになるのだが、
本当の悲劇はそこから始まったりもするんだよね…。

ラストはまあ悪くないが、
少々後を引く終わり方とも言える。
形はともかくとして、姉妹が幸せになったのはいいのだが、
それまでに払ってきた犠牲を考えるとねぇ…。
素直に喜べなかったりもするわけで…。

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