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映画 『ゆきゆきて、神軍』(☆☆☆)

フィルム版で観られる機会があったので、
観てまいりました。

「あの戦争に関して口をつぐんだ年寄りどものせいで、
いつまでもあの戦争の総括ができない」
と言っているワシとしては、
今作の主人公奥崎謙三の行動原理自体は、
共感できる部分が少なくない。
ただ、今作では彼の行動原理の原理の源泉を引き出すことをせず、
ただただ戦中にあったとされる部下銃殺事件(しかも8・15以降)と、
人肉食に関する糾弾に終始するばかりである。
しかも、戦後40年近く経過した1980年代になって、
彼はなぜこの手の活動を始めたのか、全く語られていない。
ドキュメンタリーと「やらせ」の垣根に挑戦してきた
原一男監督作品ということを考えると、
いろいろと勘繰りたくもなってくるが、
純粋にドキュメンタリーとして見ても、掘り下げ方が浅いようにも思われる。

しかし、今作の中で触れられる戦場での現実は、
大岡昇平作品でも語られていることであり、
いかに原爆や全国に行われていた空襲で被害者面したところで、
内外に隠しておくべき、やましい出来事であることに間違いない。
奥崎氏が詰問する当事者の口が重くなるのも当然である。
しかし、こういう暗部も含めて「総括」すべきであるのに、
天皇問題(奥崎氏もそれに関する件で2度逮捕されている)があるせいか、
上から下まで誰もまともに「総括」しようともしないのが現実である。
それでありながら、「戦後レジームからの脱却」とか、
靖国参拝とか、「総括」どころか先祖返り的な施策の連発である。

奥崎氏の手法は暴力的であり、決して褒められたものではない。
しかし、彼がつきつけているものは、まぎれもない戦争の現実である。
こういう方法でしか戦後を突きつけられないことはまことに残念ではあるが、
扇動者たるマスコミですらまともに向き合っていない現状である。
戦後70年をまもなく迎える現在となっては遅過ぎるかも知れないが、
封印してきた歴史を今からでも開陳し、
日本は戦後と真剣に向き合うべきであろう。

映画 『テルマエ・ロマエII』(☆☆☆)

前作に負けず劣らずの、格調高い全力おバカ映画。
なんと言っても、全力なところが良いし、
真面目に日本の風呂文化の素晴らしさを
推してるところがまた良いのである。
前作を観た人なら、とりあえずオススメ。
こういう、いい具合に気の抜けた
(作ってる方が至って真面目で全力なのに、である)
映画は、ワシ大歓迎です。
ただ、前作以上かと言われると、
それはちと違うわけで、
正常進化してるだけと言えなくもないので、
☆の数はやや辛めかもしれないが3つで。

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-27

東京09R 石和特別(4上1000万下 芝中 ①点)
  ◎ ①ミエノキセキ
  ○ ⑧ダイワアクシス
  ▲ ②ビームライフル

東京10R 府中市市制施行60周年記念(4上1600万下 芝中 ①点)
  ◎ ⑪シャドウバンガード
  ○ ④グランデスバル
  ▲ ①ブリッジクライム

東京11R フローラS(3歳GⅡ 芝中)
  ◎ ⑤ブランネージュ
  ○ ⑥ハピネスダンサー
  ▲ ⑦マジックタイム
 OP経験馬以上が勝馬の大勢を占める一方、
 未勝利勝馬3勝を挙げているという、力関係のやや読みにくい重賞。
 本命と対抗は拮抗しているが、
 チューリップ賞4着の実績がある分だけ⑤を本命視。
 とはいえ、両馬とも前走牝馬限定の500万下を勝ち上がった同士。
 距離実績の高い⑥も、地の利を活かせば逆転も充分と見る。
 3番手には、間隔は空いているがクイーンC2着の実績がある⑦が、
 左回り実績の高さから注目に値すると見て推してみる。

京都09R あずさ賞(3歳500万下 芝長 ①点)
  ◎ ⑧コルサーレ
  ○ ⑥ダノンアンビシャス
  ▲ ⑤ミッキーデータ

京都10R 上賀茂S(4上1600万下 D中 1点)
  ◎ ⑥スプリングシーズン
  ○ ③ベルサリエーレ
  ▲ ⑨ノボリドリーム

京都11R マイラーズC(4上GⅡ 芝短)
  ◎ ⑤フィエロ
  ○ ⑫エキストラエンド
  ▲ ④ワールドエース
  △ ⑥オースミナイン
 GⅡなのに、重賞勝馬が3頭しか出走していない、少々寂しい出走馬。
 そういう状況ならば、過去(阪神開催を含む)1頭しかいない
 OP勝馬からまた勝馬が出る可能性があると見て、
 3連勝中の⑤を本命視。
 メンバー中最多の芝マイル戦4勝の実績と、
 初騎乗とはいえ名手武豊騎手騎乗は心強い。
 対抗には、過去8頭の勝馬を出している重賞勝馬から
 間隔は空いているものの⑫を推す。
 持ち時計も2位で、時計勝負にも強そうなのが心強い。
 3番手には、これも間隔が空いているが皐月賞2着の実績を持つ④。
 ただ、状態面には相変わらず不安を抱えているのが難点か。
 あとは、京都金杯で⑫の2着だった⑥も、
 芝1600m戦では4着以下になったことがなく、いきなりでも侮れない。

福島10R 桑折特別(4上500万下 芝中 ①点)
  ◎ ②ユッカマウンテン
  ○ ⑬ターフデライト
  ▲ ⑫プラチナテーラー
  △ ⑧アルカナ

福島11R 福島中央テレビ杯(4上1000万下 芝短 ①点)
  ◎ ⑭ファンデルワールス
  ○ ⑮サクラディソール
  ▲ ⑨インスペード

福島12R 川俣特別(4上500万下 芝中 1点)
  ◎ ⑪シンボリジャズ
  ○ ⑤ギリサントポケサン
  ▲ ⑬ブロードスター
  △ ⑭コーラルタワー

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-26

東京09R 新緑賞(3歳500万下 芝長 1点)
  ◎ ③オリハルコン
  ○ ⑪サヴァティアーノ
  ▲ ②テスタメント

東京10R ウインズ新宿リニューアルオープン記念(4上1600万下 D短 ①点)
  ◎ ⑤デザートオアシス
  ○ ⑪マラネロ
  ▲ ②カチューシャ

東京11R メトロポリタンS(4上OP 芝長)
  ◎ ③サトノアポロ    1つ叩いて
  ○ ⑧ラブリーデイ    前走惜しい内容
  ▲ ⑤マイネルジェイド OPなら

京都09R 比良山特別(4上1000万下 芝中 2点)
  ◎ ⑨エーシンデューク
  ○ ②エーティータラント
  ▲ ③サンライズタイセイ

京都10R 橘S(3歳OP 芝短)
  ◎ ①コウエイタケル
  ○ ⑤ラインスピリット
  ▲ ②シゲルカガ

京都11R 錦S(4上1600万下 芝短 1点)
  ◎ ⑬ハーキュリーズ
  ○ ④ベステゲシェンク
  ▲ ⑩シェルビー

福島10R 伏拝特別(4上500万下 芝短 1点)
  ◎ ⑫サチノリーダーズ
  ○ ①ユキノラムセス
  ▲ ⑮ショウナンバグース
  △ ⑩ドラゴンサクラ

福島11R 福島牝馬S(4上GⅢ 芝中)
  ◎ ⑦キャトルフィーユ
  ○ ④レイカーラ
  ▲ ⑮ミッドサマーフェア
  △ ⑥ケイアイエレガント
 本命と対抗は拮抗してはいるが、
 実績面で⑦が上回っている点と、④が休み明けという点から⑦を本命視。
 実際、牝馬限定戦で惜しい競馬が続いており、
 今回はメンバー的に重賞制覇のチャンスと見ている。
 とはいえ、状態万全なら牡馬相手に善戦した④にも勝機は充分にある。
 3番手以下も混戦模様。
 ターコイズSで④の3着だった⑮は、その後も惜しい競馬が続いており、
 状態の良さを買って3番手に推し、
 中山牝馬Sで⑦と同着の2着だった⑥も勢いを感じさせるので4番手とするが、
 鞍上との相性が絶好な⑫も条件級ながら牝馬限定戦では脅威を感じる。

福島12R 米沢特別(4上1000万下 D短 1点)
  ◎ ⑪イエスイットイズ
  ○ ⑩ダークシーカー
  ▲ ⑭モオプナツヨシ
  △ ⑬マッシヴヒーロー

「新・中央競馬予想戦記」2014年第4開催を振り返って

①4/19、4/20の結果
 (1)4/19の結果
  7勝(山藤賞、総武S、利根川特別、蓬莱峡特別、燧ヶ岳特別、ラジオ福島杯、
      医王寺特別)
  1分(アンタレスS) 2敗
   回収率 120.0%
 (2)4/20の結果
  4勝(袖ヶ浦特別、皐月賞、春興S、奥の細道特別) 1分(浄土平特別)
  6敗
   回収率 81.5%
   年間回収率 69.3%
   通算回収率 74.0%

②今開催を振り返って
 (1)1600万下が良かった
   (14戦通算 139.3%)
 (2)芝戦は明暗が分かれた
   (全体:54戦 83.0% 短:22戦 29.8% 中:25戦 157.4% 長:7戦 60.7%)
 (3)ダート戦はわりと良かった
   (全体:17戦 85.9% 短:7戦 122.9% 中長:10戦 60.0%)
 (4)重賞も明暗が分かれた
   (全体:12戦 89.2% GⅢ:4戦 9.0% GⅡ:4戦 241.7% GⅠ:4戦 70.0%)
 (5)OPがとにかく悪かった
   (11戦通算 19.7%)
 (6)阪神コースも不調
   (27戦通算 30.3%)

③今開催の総括
 開催回収率が51.2%と、年間回収率を下回る低水準。
 これでは、年間回収率が70%を割れるのも仕方ないところではある。
 とはいえ、前開催と違って、いい部分が出てきたというのはいい傾向だと思われる。
 その部分が今後も継続して数字を残せれば、
 浮上のきっかけになって来そうなところではあるが…。
 問題は次開催の施行競馬場替わり。
 不得意な東京&京都の組み合わせで、どれだけの数字を残せるものか…。

④4/26、4/27の買い方
 東京:条件戦=複勝 OP以上=枠連
 京都:条件戦=複勝 OP以上=枠連
 
 福島:条件戦=複勝 OP以上=枠連

映画 『シャドウハンター』(☆☆☆)

ノリとしては、『トワイライト』的(未見なわけだが…)な、
イケメン登場のダークファンタジー。
そして、小説ではけっこう先に進んでいるので、
それこそ『トワイライト』的に続編が出てきそうな気配も充分。

古くは『アーサー王伝説』から、
『インディ・ジョーンズ』、『ダヴィンチ・コード』に至るまで、
騎士道と結びついた聖杯伝説を取り扱うフィクションは数知れない。
もともと特定の宗教と結びついていないだけに、
西欧を中心に扱いやすいホーリーアイテムなんだろうけど、
シャドウハンターと、クラリー(リリー・コリンズ)母子、
吸血鬼や狼男などの妖魔との関係が『トワイライト』同様にかなりカオスで、
1作目では正直あまり整理されていない印象を受ける
(小説ではきちんと説明してるのかもしれないが…)。
ただ、キャラクター自体はわりと立っているので、
感情移入できるキャラが、今作で一人でも見つけられれば
(ちなみに、ワシはサイモン(ロバート・シーハン)、)
今後もそれなりに楽しめる作品になってくんではないかな、と思うが…。

映画 『ドラゴン・コップス-微笑捜査線-』(☆)

内容さえ良ければ、
「ジェット・リーご乱心」ぐらいで済んだのに、
今さらのようにジャッキー・チェンの縄張り荒した上に、
やってることが2,30年古いんだよねぇ。
しかも、合成とかもすっごくわざとらしいし、
「ジェット・リーはカネがないんか?」と勘繰りたくなるほど。

デアゴスティーニの『ジャッキ・チェンDVDコレクション』で全然足りる、
というか、ジャッキーの方が体張ってる分見ごたえがあるぐらい。

映画 『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(☆☆☆)

酔っ払いx宇宙人という、
なんとも突飛な、かつ低予算臭プンプンな映画。
とはいえ、友情を確認し合うとか、
「おれたちには酔っぱらってバカをやる自由がある」的な、
壮大なセリフ(言いわけ?)を吐く辺りに、
妙な哲学的なものを感じられてしまう。
その上で、『酔拳』も真っ青(いろんな意味で)な、
酔っ払いvsアンドロイド(動くマネキン?)のバトルシーンがなかなかの見もの。
アンディ(ニック・フロスト)が、一瞬サモハンに見えちゃったりするし…。

意外と懐の深いオバカ映画かも…。

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-20

中山08R 袖ヶ浦特別(4上1000万下 芝短 ①点)
  ◎ ⑩トキノゲンジ
  ○ ③フリーアズバード
  ▲ ①ヒーラ
  △ ④ファントムロード

中山09R 鹿野山特別(4上1000万下 芝中 ①点)
  ◎ ④マイネルシュライ
  ○ ⑧リルバイリル
  ▲ ⑤オメガユニコーン
  △ ⑩ブランクヴァース

中山10R オルフェーヴルC(4上OP D短)
  ◎ ⑪アビリティラヴ 連勝の勢いで
  ○ ⑨シセイオウジ  1つ叩いて
  ▲ ⑤キクノストーム 斤量恵まれた

中山11R 皐月賞(3歳GⅠ 芝中)
  ◎ ②イスラボニータ
  ○ ⑰トゥザワールド
  ▲ ⑪ロサギガンティア
  △ ①ワンアンドオンリー
 各馬一長一短あり、混戦模様の今年の皐月賞
 また、過去の実績から言っても、
 桜花賞と違ってコレというレースが実は無いのもこの皐月賞
 その中で本命は、右回り未経験ながらOP3連勝中の②。
 その3連勝が全て東京芝1800mなのであるが、
 この距離が意外と皐月賞と相性が良いのである。
 確かに、初の右回り、しかも初の芝2000mという点に不安は残るが、
 負けた相手がハープスター1頭のみということを考えれば、
 能力は素直に認めてもいいのでは、とは思うのだが…。
 対抗は、未勝利から重賞まで段階を経て4連勝中の⑰。
 近年、スプリングSの方がトライアルとしては注目されているが、
 なんだかんだ言っても同じ中山芝2000mを勝っているアドヴァンテージは
 無視できない、というのがデータの真実である。
 当然、連勝の勢いも無視できまい。
 3番手には、そのスプリングSを勝った⑪.
 初の芝2000mというのが気になるところではあろうが、
 この馬も連勝中で勢いそのものは上記2頭とそう劣らないものであると見るのだが…。
 あとは、コレも相性の良い阪神芝2000mの重賞を勝っている①を、
 買い目として加えておく。

中山12R 春興S(4上1600万下 芝短 1点)
  ◎ ④ホーカーテンペスト
  ○ ②メイショウスザンナ
  ▲ ①シベリアンスパーブ

阪神09R 千種川特別(4上1000万下 芝短 1点)
  ◎ ②ワールンガ
  ○ ⑤メロート
  ▲ ⑨ケイアイウィルゴー
  △ ⑯マストバイアイテム

阪神10R 陽春S(4上1600万下 D短 1点)
  ◎ ⑥フルヒロボーイ
  ○ ⑫ドリームコンサート
  ▲ ③レギス
  △ ②メイショウノーベル

阪神11R 難波S(4上1600万下 芝中 1点)
  ◎ ③ローレルブレット
  ○ ⑭ロードロックスター
  ▲ ⑧デウスルウト

福島10R 雪うさぎ賞(3歳500万下 芝短 ①点)
  ◎ ⑯ツクバジャパン
  ○ ⑮クリノコマチ
  ▲ ⑨ワキノコクリュウ

福島11R 奥の細道特別(4上1000万下 芝長 2点)
  ◎ ⑧トルークマクト
  ○ ①メイショウブシン
  ▲ ④セミニョン

福島12R 浄土平特別(4上500万下 芝中 2点)
  ◎ ①マイネルカーミン
  ○ ⑮マトリックスコード
  ▲ ②スティルレーベン

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-19

4/12の結果
 4勝(野島崎特別、湾岸S、吾妻小富士賞、飯盛山特別) 5敗
  回収率 75.7%

4/13の結果
 3分(隅田川特別、大阪ーハンブルクC、桜花賞) 8敗
  回収率 45.6%
  年間回収率 69.1%
  通算回収率 74.0%

相変わらずパッとしない成績が続きますなぁ。
特に、大阪ーハンブルクCは、対抗タニノエポレットの単勝買ってれば、
1770円ゲットだったのに、バンデ絡みのワイドしか買ってないからなぁ…。
相変わらずの馬券下手っぷりですわ…。
今週こそ、一矢報いたいところであります。
4/19、4/20の買い方は以下の通り。
 中山:条件戦=複勝 OP以上=馬連
 阪神:条件戦=単勝 OP以上=ワイド
 福島:条件戦=複勝 OP以上=枠連

中山09R 山藤賞(3歳500万下 芝中 1点)
  ◎ ④キネオペガサス
  ○ ⑧ストーミング
  ▲ ⑨マイネルヴェルト

中山10R 総武S(4上1600万下 D中 1点)
  ◎ ②ヒラボクマジック
  ○ ⑮タナトス
  ▲ ⑯プラントハンター

中山11R 中山グランドジャンプ(4上JGⅠ 障害)
  ◎ ⑤アポロマーベリック
  ○ ⑦オースミムーン
  ▲ ④メイショウブシドウ
 去年の中山大障害上位組vs別路線組の構図。
 本命は、中山大障害を勝った⑤。
 休み明けの前走では、今回と同じ斤量を背負って(他馬はおおむね斤量60kg)勝ち、
 力のあるところを見せた。今回は他馬も63kgを背負うので、当然期待大である。
 対抗には、別路線組から⑦.
 中山障害戦未経験とはいえ、障害戦8戦で4勝2着4回と完全連対中。
 中山の坂さえこなせば、実績面で劣るものではないと見る。
 3番手には、中山大障害3着の④。
 間隔は空いているが、地脚はある方だし、中山障害戦でも実績のある馬なので、
 状態万全なら逆転の目もあるか。

中山12R 利根川特別(4上1000万下 D中 ①点)
  ◎ ⑦グッドマイスター
  ○ ⑥サウンドトゥルー
  ▲ ⑪エルマンボ

阪神09R はなみずき賞(3歳500万下 芝中 ①点)
  ◎ ①サトノフラクタル
  ○ ③サウンドオブアース
  ▲ ⑤メイクアップ

阪神10R 蓬莱峡特別(4上1000万下 芝中 1点)
  ◎ ①ビービートレイター
  ○ ⑩ハッピーモーメント
  ▲ ⑫カレンバッドボーイ

阪神11R アンタレスS(4上GⅢ D中)
  ◎ ⑧エアハリファ
  ○ ⑫ニホンピロアワーズ
  ▲ ⑩ナムラビクター
 本命は、重賞未出走も安定感抜群の⑧。
 阪神コースとの相性も良く、満を持しての重賞制覇へ好機到来と見る。
 対抗には、GⅠ馬でもある⑫。
 D1800mで実に7勝の実績を挙げており、距離相性は絶好。
 実績も上位で、逆転も充分。
 3番手には、前走から小牧騎手と組んでいる⑩。
 地方競馬出身の小牧騎手なら、ダート戦で力を発揮してくれるだろうと見て、
 逆転含みで推してみることとする。

福島10R 燧ヶ岳特別(4上500万下 芝長 ①点)
  ◎ ①ルミナスレッド
  ○ ⑥ロジダンス
  ▲ ⑬マルケサス

福島11R ラジオ福島賞(4上1000万下 D中 1点)
  ◎ ⑭サナシオン
  ○ ⑤スマートレパード
  ▲ ⑪ラローザブル

福島12R 医王寺特別(4上500万下 芝短 1点)(出走取消が出たため変更)
  ◎ ⑦ピエナアプローズ⑫ブライトチェリー
  ○ ⑯ハッピーアビラ
  ▲ ⑪サンマルビューティ

映画 『陸軍登戸研究所』(☆☆☆)

「風船爆弾」を含む、いくつかの秘密兵器(笑)を作り、
そのために貴重な国家予算を湯水のように使っていた
旧陸軍登戸研究所の顛末を、
関係者のインタビュー中心に描くドキュメンタリー。
秘密兵器(笑)という理由は、
いちおうの戦果を挙げた「風船爆弾」のことよりも、
戦後の特撮映画にたびたび登場した「殺獣メーサー砲」や、
少年誌の付録についていた「スパイセット」などの着想が、
軍事機密と言われていた登戸研究所から漏れ伝わっていたとしか思えないから。

しかるに、全体の展開が、とにかくユルい。
もちろん、証言者の年齢を考えれば致し方ないと思うところもあるが、
ガリガリの成果主義とは対極にある
(今の理研などは、まさにガリガリの成果主義のようだが…)、
自由な気風のせいでもあるように思われる。
悪い言い方をすれば、こんなところに国家の命運を賭けていたわけであり、
そりゃ戦争にも負けるわ…、とも思うしかないわけであるが…。

有名なエピソードであり、関係者も多いことから
「風船爆弾」に関する話が若干長く感じられたが、
多くの劇場が「風船爆弾」のために接収されていた、という話など、
確かに始めて聞く話もあった。
また、偽札製造もやっており、陸軍中野学校や、
当時の日本軍の輜重(補給)事情なども興味深かった。

とはいえ、作品のユルさにも増して、
当時の国家機密に対するユルさも垣間見られ
(だからこそ現在に至るまでいろいろな話が漏れ伝わってもいるわけだが…)、
正直「本気で勝つ気があったんかいな」とか、
「やめられないから仕方なくカネつぎ込んでいた」とか思わないでもない、
そんな雰囲気が感じられたのが、哀しいというか、切ないというか…。

しかし、マスコミに煽られた部分が多分にあったとはいえ、
あの戦争を支持したのはほかならぬ当時の日本国民であり、
戦後口をつぐんできたことや、
米軍が彼らを抱え込んで(731部隊なども含めて)利用したことも含めて、
「総括」を困難なものにしている一因と言えるだろう。
戦犯になることなく、
企業のお偉いさんに収まる旧軍上層部の人間の厚顔ぶりを考えると、
戦後登戸研究所の真実を書籍化した伴繁夫が、
いくらかでもまともに見えてしまう(著書、読んでみたいです)のもなぁ…。

映画 『フォンターナ広場 イタリアの陰謀(再見)』(☆☆☆→☆☆☆☆)

というわけで、復讐戦。やはり、眠かったわけだが…。
ただ、アナーキズム(無政府主義)vsネオファシズム(国家主義系)の図式と見れば、
非常に哲学的(国家の主体とは何か?)な作品と見ることができると
気付くことができた。
しかも、作品自体ネオファシズム側に対して疑念ありありな論調だし、
しかもネオファシズムが国家と結びついて
(特に軍隊との親和性が高いのは、洋の東西を問わないようで…)、
結果的に無政府主義が大敗を喫する、的な流れになってるのがねぇ…。
そして、時代背景といい、日本の戦後とだだかぶりなところを考えると、
とても他人事ではない内容でもある。
眠くなるほど抑制のききまくった展開にあらがう覚悟さえあれば、
観る価値は充分にある作品と言えるだろう。

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-13

中山09R デイジー賞(3歳500万下 芝中 1点)
  ◎ ④コウヨウマリア
  ○ ③ホクラニミサ
  ▲ ⑦トーアコナユキ

中山10R 隅田川特別(4上1000万下 芝短 2点)
  ◎ ⑥ダイワブレイディ
  ○ ⑤ゴールドカルラ
  ▲ ⑩コスモミレネール

中山11R 春雷S(4上OP 芝短)
  ◎ ①ツインクルスター   中山実績高い
  ○ ⑪プレイズエターナル 距離実績高い
  ▲ ⑨サイレントソニック  OPなら

阪神08R 天王寺特別(4上1000万下 D短 2点)
  ◎ ⑥カシノインカローズ
  ○ ⑨トップオブザヘヴン
  ▲ ⑮ミッキーアップル
  △ ⑩オメガセニョリーナ

阪神09R 忘れな草賞(3歳OP 芝中)
  ◎ ③ダンスアミーガ
  ○ ⑥エリーザベスト
  ▲ ②アイスブレイク

阪神10R 大阪ーハンブルクC(4上OP 芝長)
  ◎ ⑥サクラアルディート 安定感買って
  ○ ①タニノエポレット   持時計評価して
  ▲ ⑭バンデ         距離実績高い
  △ ②マイネルメダリスト 斤量恵まれた

阪神11R 桜花賞(3歳GⅠ 芝短)
  ◎ ⑱ハープスター
  ○ ⑨フォーエバーモア
  ▲ ⑮ホウライアキコ
  △ ⑫レッドリヴェール
 チューリップ賞阪神ジュベナイルフィリーズという、
 桜花賞と同じ条件の大レースを2つも抱える牝馬クラシック。
 それだけに、この2競走がこのレースに与える影響も大きい。
 というわけで、本命は、阪神JF2着、チューリップ賞1着の⑱で決まり。
 対抗は、阪神JF3着で、クイーンCを勝った⑨。
 3番手以下がやや問題ではあるが、
 近2走の負けも着差的には悪くない⑮を3番手に、
 阪神JFを勝った⑫を4番手に推す。
 ⑰は…、実は血統的に1600mがアウトだったりするかも…。

阪神12R 梅田S(4上1600万下 D中 1点)
  ◎ ③キクノソル
  ○ ⑫ハリケーン
  ▲ ⑬ベルサリエーレ
  △ ⑨サイモンガーラント

福島10R 花見山特別(4上500万下 D中 1点)
  ◎ ⑧スズカロードスター
  ○ ⑨マンハッタンコード
  ▲ ④ピグマリオン

福島11R 福島民報杯(4上OP 芝中)
  ◎ ②アロマカフェ    福島実績買って
  ○ ⑤レッドレイヴン   惜しい競馬続く
  ▲ ③ミエノワンダー   距離相性絶好
  △ ①ペプチドアマゾン 状態万全なら

福島12R 喜多方特別(4上500万下 芝短 ①点)
  ◎ ⑨アギャント
  ○ ⑫テイエムコウノトリ
  ▲ ⑧シェール
  △ ⑯キーパップ

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-12

4/5の結果
 2勝(船橋S、仲春特別) 5敗
  回収率 19.3%

4/6の結果
 2分(千葉日報賞、鳴門S) 4敗
  回収率 18.8%
  年間回収率 69.8%
  通算回収率 74.0%

2か月ぶりの年間回収率70%割れ。
最近は4ケタ配当もほとんどない状態の上、
先週は実際かなりアレな成績だから、当然と言えば当然。
今週から、いよいよクラシック開幕。ワシもこの機に復活、と行きたいわけだが…。
4/12、4/13の買い方は以下の通り。
 中山:条件戦=複勝 OP以上=枠連
 阪神:条件戦=複勝 OP以上=ワイド
 福島:条件戦=複勝 OP以上=枠連

中山09R 野島崎特別(4上1000万下 芝中 ①点)
  ◎ ⑥ストラスベイ
  ○ ⑧セミニョン
  ▲ ⑤フェータルローズ

中山10R 湾岸S(4上1600万下 芝中 2点)
  ◎ ⑰クリールカイザー
  ○ ⑭グランデスバル
  ▲ ⑮シャドウパーティー

中山11R ニュージーランドトロフィー(3歳GⅡ 芝短)
  ◎ ⑪ウインフェニックス
  ○ ⑤アルマエルナト
  ▲ ⑫ショウナンアチーヴ
 本命は、相手なりに走る印象のある⑪。
 ようやくの条件級脱出も、OP2着の実績があり、
 相手関係的にはそう実績面で劣るものではないので、今回も連軸ということで。
 対抗には、前走惜しい内容だった⑤。
 3番手評価で朝日杯FS2着の⑫に競り勝っていることも好印象。
 その⑫は、前走休み明けだったことを考えれば、
 実績上位馬だけに逆転の目は充分にある。

阪神09R 白鷺特別(4上1000万下 芝長 1点)
  ◎ ⑫タイセイドリーム
  ○ ⑪ユキノサムライ
  ▲ ⑩ランフォージン
  △ ⑧エーシンデューク

阪神10R 淀屋橋S(4上1600万下 芝短 1点)
  ◎ ⑩ビキニブロンド
  ○ ①テイエムタイホー
  ▲ ⑨アルマリンピア

阪神11R 阪神牝馬S(4上GⅡ 芝短)
  ◎ ④スマートレイアー
  ○ ①トーホウアマポーラ
  ▲ ⑧ウイングザムーン
 本命は、初の芝1400mではあるが阪神コース3戦3勝の④。
 秋華賞2着もあり、実績上位馬でもあるので、
 距離さえ克服すればあっさりまである。
 対抗には、条件級上がりだが安定感が評価できる①。
 前走初騎乗の鞍上が、この馬をモノにしていれば、さらなる上昇も期待できるだろう。
 3番手には、持ち時計優秀な⑧。
 休み明けなのでこの評価ではあるが、距離実績は高いので、
 地の利を活かせば逆転の余地もある。

福島10R ひめさゆり賞(3歳500万下 芝中 ①点)
  ◎ ⑩ストーリーセラー
  ○ ④リバーソウル
  ▲ ⑧ホルボッシュ

福島11R 吾妻小富士賞(4上1000万下 芝短 1点)
  ◎ ⑫シンジュボシ
  ○ ⑮レヴァンダール
  ▲ ⑧ケイアイユニコーン

福島12R 飯盛山特別(4上500万下 芝中 ①点)
  ◎ ④アルトゥバン
  ○ ⑩ピタゴラスコンマ
  ▲ ⑥マイネルナタリス
  △ ⑮ヤマニンアルゴシー

映画 『リベンジ・マッチ』(☆☆☆☆)

最近映画を本格的に観始めたワシでも、
『ロッキー』シリーズぐらいは記憶にある
(もちろん、テレビでの鑑賞なわけだが)。
その「ロッキー」ことシルベスター・スタローンと、
同じく『レイジング・ブル』というボクシング映画で
主役を張ったロバート・デ・ニーロが、
同じボクシング映画で対戦という、
卑近な言い方をすれば『エイリアンvsプレデター』
的な作品と言えなくもないが、そこは人間同士。
キチンと因縁付けは忘れてません。
両者1勝1敗のままだった対戦成績に決着をつけたい。
両者の間に立つ女性の存在と、
息子、さらには孫の存在。
そして今様のギミックが噛み合い、
ジワジワと話は盛り上がって行くわけだが…。

話の作りとしてはベッタベタではあるが、
スタローンとデ・ニーロの共演というところに
価値を見出せれば、そう悪い作品でもないだろう。
お互いボクシング映画は経験済みということもあり、
クライマックスの対戦シーンは、
なかなか見応えがある出来。
変に真面目過ぎたり、逆にコメディコメディしてもいないし、
丁寧に作られている作品だと思う。☆の数はやや甘め。

映画 『蠢動-しゅんどう-』(☆☆☆)

珍しく、腰を据えて時代劇っちゅうもんを観たわけだが…。
歴史もの同様のツッコミを入れようと思えば、
いくらでも入れられるのだろうが、
それは問うだけ野暮というもの。
活劇と割り切って、面白ければそれでよし、
と言った心持ちで観ておりました。

ストーリーは、藩財政を守るために
親子二代してトカゲの尻尾にされそうになったのを、
不憫に思った者たちがいる一方で、
息子の一本気(直情的とも言えるが)な性格を
むしろ良く思わない者たちもいて、
その衝突が悲劇を迎える…、といった感じ。
ココで、藩のお偉いさんが身銭切るとか、
もっと理知的な解決法とか考えれば良いのに…、
と歴史ものなら突っ込むところであろうが、
それでは悲劇が生まれないわけである。
この理不尽さこそが、むしろ悲劇を悲劇たらしめている、
と言ってもいいぐらいである。

そうなると、活劇としてどう評価するかであるが、これが正直難しい。
クライマックスの大立ち回りを、
難しい環境(雪中という非常に足元の悪い中)で
見事やり切ったと肯定的に評価できる一方、
途中でバテバテでグダグダになり、
「いや、そりゃ予想できたことだろう」
と否定的に評価することもできるからである。
そうでなくても、時代劇というコンテンツが壊滅的な状況で、
まともな殺陣ができる俳優などたかが知れている現状である。
その中で、あえて足元の悪い雪中での殺陣を行うというのは、
少々無茶が過ぎるとワシは思うのだ。

また、ラストも予想通りと言えば予想通りだが、
少々尻切れトンボな感も無くはない。
もう少し後日談を掘り下げても良かったように思われるが、 どうだろうか。

今や、若者は白々しいドラマというコンテンツそのものに対して、
やや距離を取っているように、ワシには思える。
だからこそ、「フィクションが力を失った」 とワシは考えるのだが、
このクラスの時代劇なら、
地上波でもたまに(2ヶ月に1回か3ヶ月に2回ぐらい)
やってもいいのではないかと思われる。
時代劇をやりたい俳優自体は、そう少なくはないと思われるし、
あとはスポンサーと視聴率の問題になるだろうが、
ある程度ターゲットを絞り込めば、
解決できない問題ではないと思われるのだが、どうだろうか。

映画 『ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして』(☆☆☆)

10年前にあった、イラクでの日本人人質事件。
当時29歳だったワシは、
「自己責任」論云々よりも、
70年代の「超法規的措置」を引き合いに出して、
「日本は舐められている」的なことを考えていたように記憶しております。
その反動と、小泉とブッシュの蜜月関係もあって、
政府部内から「自己責任」論が浮上してきたのではないか、
と今作を観てワシはまず思い返したわけであります。

今作では、その「自己責任」論によって批判の矢面に立たされた
高遠奈穂子さんと今井紀明さんを中心に、
当時の当事者へのインタビューやイラクの現状を追って行く作品である。
高遠さんは、親がかなり気合の入った方で、
「死ぬとか言ってるより、早くイラクに行ってらっしゃい」
と言って平手を張られたそうで、
相変わらずぶれずにイラクを中心に活動していらっしゃる様子。
彼女の場合、当時から一匹狼的なところがあったようですし、
自分のことよりも親が非難されたことの方にへこんでいたようなので、
立ち直りも早かったんじゃないかと思われます。
一方、当時18歳だった今井さんの方は、
5年ぐらい対人恐怖症になって引きこもりになるほどへこんでいたそうです。
しかし、その体験がきっかけとなり、
現在は通信制高校生の支援などを行うNPOをやっているそうです。

一方、自衛隊のあり方に関しては、いまだに侃々諤々。
集団的自衛権云々では、与党内でももめているようですが、
そもそもこの問題は戦後を通じて先送りにし続けている問題。
憲法問題から始まり、
安保闘争、前述した「超法規的措置」、
もっと言えば今作で扱われたような邦人救助
(小泉は、誰に邦人救助を頼もうとしていたのか…)や、
イラクとの関係(だけではないが)で言えば独自外交の構築という観点からも、
自衛隊のあり方は論議されなければならないはずなのである。
しかし、警察予備隊設立以降、この話は一向に進展していない。
それは、アジアのパワーバランスの問題や、
対外関係、さらには米軍との兼ね合いや、
あの戦争への反省や9条問題と、
はっきりさせずに来たツケがいろいろと回ってきているせいもある。
今作の論調も、基本的には反戦である。
しかし、正直監督である伊藤めぐみさんのツッコミが甘いように思えた。
例えば高遠さんたちは、自衛隊が助けに来てしまったらどうするつもりだったのか
(法律上無理だろうが…)。
逆に、彼女たちのせいで自衛隊が撤退したら…
(国内の批判的論調は爆発しただろうなぁ)。
そういう点に触れていないのが残念ではある。

さらに言えば、当時の親たちの反応である。
『白ゆき姫殺人事件』でも似たような描写があったが、
マスコミに責め上げられて、親たちが謝るさまである。
彼らには信念がないのか、と…
(高遠さんの親はおそらくあの場で謝っていた人ではないと思うが…)。
まぁ、その辺は映画のよって描かれ方が一様ではないのだが
(確か『悪人』かなんかでは、マスコミに対して毅然と振る舞った親が出てた気が…)。
あそこで謝ってしまう親も親なのだが、
謝らせるまで追及するマスコミもマスコミである。
やはり、マスコミこそがあの戦争から反省ひとつせずに
焼け太りした輩であると言えるわけである。

阿倍総理大臣は盛んに「戦後レジームからの脱却」と叫んでいるが、
あの戦争についていまだ何一つ総括で来ていないこの国が、
「戦後」から脱却する日など、果たして訪れるのだろうか…。

映画 『マチェーテ・キルズ』(☆☆)

前作『マチェーテ』が、バカ:エロが5:5とするなら、
今作はバカ:エロが8:2か9:1ぐらいのアンバランスな作品になってしまった。
ただ、冒頭いきなり次作予告をするという離れ業には度肝を抜かれる
(しかも、ちゃんと伏線になっていたりする)。
いちおう、エロ要素もあるのだが、
その次作予告絡みのせいかトンデモ兵器の類の方に妙に力が入ってる感じ。
でも、主役のマチェーテ(ダニー・トレホ)は、
それらのトンデモ兵器相手に相変わらずマチェーテ(山刀)で戦う。
まぁ、その潔さには感服しないでもないが、
おバカ方向に振ったのは、やはり万人受けを狙ってのことなのではないだろうか
(だからって、それほど万人受けする内容でも顔ぶれでもないと思うが…)。
前作のバランスが絶妙であったことを、改めて思い知らせてくれる作品。
予告通り次作があるんだとしたら、
どうせならトンデモ兵器推しで行って欲しいかな、と今作を観て思った。

映画 『エヴァの告白』(☆☆☆)

「ただ生きようとした。それが罪ですか?」と、
広告には書いてあるが、
それ以前に「美しいって、罪?」なお話。
第一次世界大戦で疲弊したヨーロッパから、
当時一人勝ち状態だったアメリカに移住して心機一転を図ろうとする
エヴァ(マリオン・コティヤール)とその妹。
しかし、まずその船内で事件は起こっていた(映像による描写はないが)。
まず、妹はどうも誰かに結核を伝染されたようで、
そういう人間は入国させられないということで隔離され、
エヴァはいきなりひとりぼっち。
そのエヴァも、船内で淫行(後にわかるがレイプされた)をはたらいたことで、
「素行不良」の烙印を押され、強制送還。
しかし、その寸前に彼女を見初めたブルーノ(ホアキン・フェニックス)が、
コネを駆使して彼女を救いだす。
しかし、ブルーノの仕事は、エヴァのような移民を劇場で踊らせる一方、
売春によって利益を上げているという、危ない男であった。
そこに、劇場で知り合ったブルーノのいとこでマジシャンの
オーランド(ジェレミー・レナー)まで現れ、三角関係に発展するのだが…。

キリスト教に関する予備知識がないと、
エヴァがなぜこれほどまでに苦悩するのかちょっとピンと来ないかもしれない。
しかし、冒頭の広告の言葉に対しては、
「人はパンとワインのみに生きるにあらず」という聖書の言葉があるように、
パンとワインのためだけに見苦しい生を送ることを、
あまり良しとしていないのでは…、と考えられる。
また、ブルーノによって体を売る羽目になったエヴァは、
「淫行」というキリスト教上の罪を犯したことになってしまう。
たとえそれが、妹を救い出すためであっても、である。
エヴァはそのことについて教会で告解している
(このシーンが、邦題のもとになっている。ちなみに原題は、直訳すると『移民』)。
そして、それをこっそり聞いてしまったブルーノは、
エヴァに対する想いを改めて呼び起こすことになるのだが、
本当の悲劇はそこから始まったりもするんだよね…。

ラストはまあ悪くないが、
少々後を引く終わり方とも言える。
形はともかくとして、姉妹が幸せになったのはいいのだが、
それまでに払ってきた犠牲を考えるとねぇ…。
素直に喜べなかったりもするわけで…。

映画 『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』(☆☆☆)

正直、ワシには今作のレビューを書く資格がない、
と言っていいぐらい眠かった。
事件発生から40年以上経つ今に至るまで未解決の、
イタリアはミラノのフォンターナ広場に建つ
全国農業銀行爆破事件。
最初に浮上した容疑者であるアナキスト(無政府主義者)の
ピネッリ(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)は、
取り調べ中に自殺してしまう。
しかし、ピネッリの仲間などはこれを
「警察による他殺」よ喧伝し、
ピネッリの妻は彼の無実を信じて警察を訴える。
事件を担当する公安のカラブレージ警視(ヴァレリオ・マスタンドレア)は、
裁判の矢面に立たされながらも、
事件の真相に真相に近づいて行くのだが…。

そこには、国内の思想家集団
(前述のアナキストだけでなく、ネオファシズム)、
政府関連組織(警察、軍、政府)、
さらには東西冷戦の狭間に置かれた敗戦国イタリアの実相と、
イタリアの「戦後」が凝縮されている。
その複雑なパワーバランスの中で、
結局真相は闇の中に葬られつつあるのが現在なわけであるが、
まぁ何が眠いってもうドキュメンタリーじゃねえか、
ってぐらい抑制の利きまくった作品で、
観客に対するサービスほとんどなしの、
抑揚のない作品なわけ。
丁寧な作品ではあるが、これはエンタテインメントではない、
と割り切って観る必要がある。
その割り切りというか、覚悟も準備もなしに
観てしまったワシは、この通り。
そういう意味では、もう1度観たい作品ではある。

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-06

中山09R 千葉日報杯(4上1000万下 芝短 3点)
  ◎ ⑪ツクバリンカーン
  ○ ④ファンデルワールス
  ▲ ⑬アブマーシュ

中山10R 伏竜S(3歳OP D中)
  ◎ ①ファンシーミューズ
  ○ ⑥ロワジャルダン
  ▲ ⑨スピナッチ

中山11R ダービー卿チャレンジトロフィー(4上GⅢ 芝短)
  ◎ ⑮エールブリーズ
  ○ ⑯カオスモス
  ▲ ⑭ブレイズアトレイル
 GⅠ馬が2頭参戦と、このレースとしては豪華なメンバーとなった。
 しかし、そこはハンデ戦(と言っても、今年はハンデ差少ない方だが…)。
 落ち目のGⅠ馬より勢いのある馬の方に分があると見た。
 本命は、昇級初戦の重賞でそれなりの成績だった⑮。
 1つ叩いた分の上がり目と安定感を買ってみる。
 対抗には、ここ2戦惜しい競馬の続く⑯。
 力勝負の方が向くようなので、今回の舞台は向く、はず…。
 3番手には、重賞未勝利も今回は斤量に恵まれたと見える⑭。
 富士Sなどで惜しい競馬をしており、この斤量なら充分戦えると見るが、どうか…。

阪神09R 鳴門S(4上1600万下 D短 2点)
  ◎ ⑦フミノファルコン
  ○ ①アンリヴィールド
  ▲ ⑬アルベルティ

阪神10R マーガレットS(3歳OP 芝短)
  ◎ ②キンシノキセキ
  ○ ⑪モンラッシェ
  ▲ ⑤ダノンマッキンレー
  △ ⑥ベストルーラー

阪神11R 大阪杯(4上GⅡ 芝中)
  ◎ ④エピファネイア
  ○ ⑤メイショウマンボ
  ▲ ②ショウナンマイティ
 頭数が少ないので、上に上げた3頭+⑦で決まりそうな予感だが、
 ⑦を外した理由は、凱旋門賞での負けっぷりの悪さと、
 やはりそこから立て直すのに時間がかかったことを憂慮して。
 とはいえ、④、⑤もともに休み明けで、状態は未知数。
 GⅠ2着のある3番手の②も、前走内容にやや疑問符がつく。
 これらの馬以外に足元をすくわれるようだと、
 春の古馬GⅠ戦線は、荒れ模様が予想されるだろうが…。

「新・中央競馬予想戦記」 2014-04-05 (出走取消につき変更有)

3/29の結果
 3勝(ミモザ賞、春風S、大寒桜賞) 6敗
  回収率 18.0%

3/30の結果
 5勝(常総S、マーチS、四国新聞杯、岡崎特別、名古屋城S) 6敗
  回収率 74.8%
  年間回収率 73.6%
  通算回収率 74.2%

先週は、特に土曜日が良くなかったよなぁ…。
それに、相変わらずドクターコパの馬を買えず、GⅠはまたも獲れず…。
まぁ、マーチS獲れかたら、そこまでへこんではいないんだけど…。
とか言って、慰めてるのが、また良くないんだろうね、実際のところ…。
4/5、4/6の買い方は、以下の通り。
 中山:条件戦=複勝 OP以上=枠連
 阪神:条件戦=複勝 OP以上=枠連

中山09R 山吹賞(3歳500万下 芝中 1点)
  ◎ ⑦スパーブデイ
  ○ ⑮ゴールドアクター
  ▲ ⑪マイネルヴェルト

中山10R 安房特別(4上1000万下 芝長 1点)
  ◎ ⑤マイネルストラーノ
  ○ ①アースステップ
  ▲ ④フェデラルホール

中山11R 船橋S(4上1600万下 芝短 ①点)
  ◎ ②セイコーライコウ
  ○ ⑪ブランダムール
  ▲ ⑭マコトナワラタナ
  △ ⑧コウヨウアレス

阪神08R 三木ホースランドパークジャンプS(4上JOP 障害)
  ◎ ②ニジブルーム    前走評価して
  ○ ⑫シゲルキョクチョウ 地脚も高い
  ▲ ⑭マッキーバッハ   関西に戻って
  △ ⑪ショウナカミング   鞍上にも期待

阪神09R アザレア賞(3歳500万下 芝長 2点)
  ◎ ⑤モンドシャルナ
  ○ ④オリハルコン
  ▲ ②マテンロウボス
  △ ⑤コルサーレ

阪神10R 仲春特別(4上1000万下 芝中 ①点)
  ◎ ②テイエムダイパワー
  ○ ①ハッピーモーメント
  ○ ⑧スミデロキャニオン
  ▲ ③サンライズスイセイ
  △ ④ヴァリアシオン

阪神11R コーラルS(4上OP D短)
  ◎ ⑮エアハリファ     阪神相性良好
  ○ ④エーシンビートロン 持時計評価して
  ▲ ①エーシンレンジャー 距離相性良好

映画 『ダラス・バイヤーズクラブ』(☆☆☆☆)

アカデミー賞で3部門取る前から、
内容に興味のあった作品がようやく公開。
感染者の大半が同性愛者だったことなどから、
差別と偏見に満ち溢れていた初期のエイズ。
今作の主人公ロン(マシュー・マコノヒー)は、
ゲイとは対極(むしろ毛嫌いしてさえいる)にいる、
無類の女好き。
ただ、その無秩序な性行為ゆえに、
おそらく行きずりの女からエイズウイルスをもらったのだろう。
ある時、医者にかかって血液検査をした結果、
HIVウイルスが見つかり、しかも医者の診断は「余命30日」。
「オレさまを30日で殺せるものなどこの世に無い」とロンは強がるものの、
薬を酒で飲み下すようなむちゃくちゃな生活で、
体はボロボロになっていた。
臨床試験中の薬を横流ししてもらえなくなったロンは、
紹介されたメキシコの医師から、アメリカで承認されていない薬を多数処方される。
おかげでロンは命を永らえ、
それ以来アメリカの法の網をかいくぐって
メキシコなどから未承認薬を密輸入し、
それを売りさばいてはいけないので、
購入権だけを売って会員に無料で配るという方法を思いつく。
おかげで、助かる人々が続出する中で、
既得権者であるFDA(アメリカ食品医薬品局)が、
ロンの暴走を止めようとするのだが…。

今作だけを観ていると、
少なくとも当時は日本同様なかなかの縦割り行政ぶりを発揮していたということ。
FDAは、別機関で安全性が証明されていた薬品についてさえ、
承認していなかったわけである。
おそらく、作中の指摘通り企業からの賄賂
(マイルドな言い方をすれば、「ユーザーズ・フィー」というシステム)
が絡んでいた可能性が否定できないわけである。
時を経たとはいえ、これらを公開するというところが、
さすがアメリカと言うべきであろう。

あとは、やはり当時のエイズに対する差別と偏見に関する描写であろう。
上記したように、ロン自身はゲイを毛嫌いすらする、
普通のアメリカ人である
(同性愛を罪とするキリスト教圏なら当然であろうが)。
にもかかわらず、エイズ感染がばれた途端に、
友人からも「ゲイ」扱いされる始末。
まだまだ謎の多い病気だったこともあるのだろうが、
ある意味この当時のロンの戦いがあったからこそ、
エイズ治療のアプローチに幅ができ、
治療の進歩に大きく寄与したと言えるのではないだろうか。

翻って日本である。
実は、日本は先進国で唯一エイズ患者が増えている国である。
性交渉、もっと言えば性に関する考え方が非常にクローズなこの国では、
性交渉による感染が多いこの病気を、
昔の「穢れ」同様に忌避する傾向が強いように思われる。
故に、検査すら受けていない
(ワシも、ほとんど性交渉が無いこともあって検査してないわけだが…)者が多く、
ヘタすると知らないうちにエイズウイルスをばらまいている、
なんてこともあり得るわけである。
このような状況では、
当然感染してもカミングアウトすることは相変わらず難しいであろう。

ロンは、ただ生きるために、国家にすら噛みつく羽目になった。
しかし、現代においても「命を守る」ということは、
このように苛酷なことなのであろう
(ワシはまだそういう状況になったことがないのでわからんが…)。
アメリカも、そして日本も含めて、
民衆のそういう切実な思いを、
国家は実際どれほど汲み上げられているというのだろうか。

映画 『鉄くず拾いの物語』(☆☆☆)

実際にあった話を、
その事実に共感した監督が本人を俳優に仕立てて
当時の顛末を再現した映画。
しかし、撮って出し感が強い上に展開に抑揚がないので、
良く言えばドキュメンタリー、
悪く言えばバラエティ番組の再現VTRみたいな仕上がり。

とはいえ、当地の医療の現実を
脚色無く描き出しているという意味では、
比較対象として価値のある作品。
日本は、世界でも稀な「国民皆保険」を達成した国。
そんな日本から見れば、
保険証を貸し借りしなければまともな医療を受けられない
当地のような状況は不便極まりないことだろう。
一方で、日本ではそのあまりにも便利な医療システムゆえに、
カゼごときで医者にかかったり
(日本人は心配性だから仕方ない面はあるが…)、
いわゆる「コンビニ診療」の問題、
さらにはタクシー代わりに救急車を使うなど、
モラルを問われかねない状況を見せている。
世界には、電気を止められ、
自分の車を解体してまでも鉄くず屋に売らないと、
まともな医療や薬を手に入れられない国が
少なくないということを、
改めて思い知らせてくれる作品。
初めから、ドキュメンタリーとして撮れば、
コッチだってそれなりに覚悟して観たのに…。
逆に、これから観る、という人には、
「これはドキュメンタリーです」言い置いておきたい。

映画 『サンブンノイチ』(☆☆)

だからぁ…、なんで藤原竜也使っちゃうの。
発注時点で「『カイジ』みたいな作品」とでも
言ってしまったんだろうかねぇ。
セリフの端々が既に『カイジ』臭プンプンな上に、
藤原竜也でしょー。
『インシテミル』の時も思ったが、
他にいないのかよ、ってぐらい安直なキャスティングで、
完全に損してしまってる作品
(と言って、「じゃあ誰がいるんだよ?」と聞かれても、
全然俳優の名前が出てこないザンネンなワシ…)。
丁々発止の騙し合い自体はなかなか面白いのになぁ…。

映画 『白ゆき姫殺人事件』(☆☆☆☆)

ワシが観た中では
『告白』以来の湊かなえ原作の映画。
相変わらず、人間の黒い部分を書くのが上手い方である。
今回は、特に女性の黒い部分、
もっと言うと嫉妬の部分が、
男性であるワシとしてはエゲツなく描かれているように思われた。
やっぱり、女を敵に回すと怖い。

あとは、ネットとかマスコミとかの伝播力と言うか、
増幅力の強さもうまく描かれている。
この辺の話は、現実でも起こっていることであり
(毎度例に出して申し訳ないが、
佐村河内とか小保方とか…)、
そういう意味では怖さは半減であるが、
マスコミにそういう自浄能力を期待できないことが、
今作を宣伝しているという現実から見ても
明らかになったと言えるだろう。
「スタッフが勝手にしたことで迷惑をかけてしまい、
大変申し訳ございません」
では、本来済まされないわけである。
とはいえ、それはそれで行き過ぎると、
今度は自主規制でがんじがらめになってしまうわけだが…。

実に今日的な内容で、後味の悪さもあるが、
キチンと救済があるのでバランスが取れている。
原作の良さを殺してない(ワシは原作未読だが…)
と思われ、良作に仕上がっていると見るが、どうか。

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