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映画 『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』(☆☆☆)

正直、ワシには今作のレビューを書く資格がない、
と言っていいぐらい眠かった。
事件発生から40年以上経つ今に至るまで未解決の、
イタリアはミラノのフォンターナ広場に建つ
全国農業銀行爆破事件。
最初に浮上した容疑者であるアナキスト(無政府主義者)の
ピネッリ(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)は、
取り調べ中に自殺してしまう。
しかし、ピネッリの仲間などはこれを
「警察による他殺」よ喧伝し、
ピネッリの妻は彼の無実を信じて警察を訴える。
事件を担当する公安のカラブレージ警視(ヴァレリオ・マスタンドレア)は、
裁判の矢面に立たされながらも、
事件の真相に真相に近づいて行くのだが…。

そこには、国内の思想家集団
(前述のアナキストだけでなく、ネオファシズム)、
政府関連組織(警察、軍、政府)、
さらには東西冷戦の狭間に置かれた敗戦国イタリアの実相と、
イタリアの「戦後」が凝縮されている。
その複雑なパワーバランスの中で、
結局真相は闇の中に葬られつつあるのが現在なわけであるが、
まぁ何が眠いってもうドキュメンタリーじゃねえか、
ってぐらい抑制の利きまくった作品で、
観客に対するサービスほとんどなしの、
抑揚のない作品なわけ。
丁寧な作品ではあるが、これはエンタテインメントではない、
と割り切って観る必要がある。
その割り切りというか、覚悟も準備もなしに
観てしまったワシは、この通り。
そういう意味では、もう1度観たい作品ではある。

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