映画 『白ゆき姫殺人事件』(☆☆☆☆)
ワシが観た中では
『告白』以来の湊かなえ原作の映画。
相変わらず、人間の黒い部分を書くのが上手い方である。
今回は、特に女性の黒い部分、
もっと言うと嫉妬の部分が、
男性であるワシとしてはエゲツなく描かれているように思われた。
やっぱり、女を敵に回すと怖い。
あとは、ネットとかマスコミとかの伝播力と言うか、
増幅力の強さもうまく描かれている。
この辺の話は、現実でも起こっていることであり
(毎度例に出して申し訳ないが、
佐村河内とか小保方とか…)、
そういう意味では怖さは半減であるが、
マスコミにそういう自浄能力を期待できないことが、
今作を宣伝しているという現実から見ても
明らかになったと言えるだろう。
「スタッフが勝手にしたことで迷惑をかけてしまい、
大変申し訳ございません」
では、本来済まされないわけである。
とはいえ、それはそれで行き過ぎると、
今度は自主規制でがんじがらめになってしまうわけだが…。
実に今日的な内容で、後味の悪さもあるが、
キチンと救済があるのでバランスが取れている。
原作の良さを殺してない(ワシは原作未読だが…)
と思われ、良作に仕上がっていると見るが、どうか。
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