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映画 『ディス/コネクト』(☆☆☆☆☆)

インターネットの登場以降、
ある程度のスキルがあれば、
世界の誰とも簡単に「つながる」ことができるようになった。
しかし、便利と危険は背中合わせ。
便利ということは、労力を惜しむということであり、
労力を惜しんだ分だけ実は危険が入り込む隙間ができてしまうのだ。
今作では、ややご都合ではあるが、
主要な登場人物が全員なんらかの形でリアルな繋がりを持っている。
しかしその繋がりは、たとえ親子であっても、
うわべだけの繋がりのように見えてしまう
(実際には日本人と同様、言葉にして伝えてないだけだったりするんだが)。
家族の団欒に、ランチタイムに、ずけずけと入り込んでくる、
ネットの上だけの友人や、仕事上の相手。
身近な誰かとの「つながり」を実感できないから、
簡単に繋がれてしまう身知らぬ誰かに身の上を明かす。
その相手が妙に親身になってくれたりすると、
これはもう身近な誰かよりもよほど大事な誰かに、
かんたんになってしまう。
しかし、相手は架空の誰かではない。
あくまでも、どこかの誰かなのであって、
ネットの向こうの相手のさらに向こうには、
自分の背後に広がるのと同じだけのリアルが存在するのだ。
だから、気安く個人情報を漏らすと、
取り返しのつかないことになりかねないわけであって…。
一方で、ネットの技術は日進月歩。
日本の警察はもちろんのこと、
アメリカの警察ですら追いついていないのが現実のようである。

今作では、そういう現状を乗り越えて、
アメリカらしい「家族の映画」に仕立てている。
つまり、絆を取り戻す物語なのである。
とはいえ、現実がそう簡単に行くわけではない。
今作でも、「なりすまし」に関するエピソードが登場しているが、
日本でも現在進行形の事件であり、
先にも書いた通りネット技術の進歩は、ネット犯罪技術の進歩と直結している。
そして、取り締まる側は基本的にそれに追いつけていない。
そういう現状を鑑みると、
我々小市民が、いつ今作の登場人物になるかわからないわけである。
まずは自己防衛に心がけるべきところであろうが、
常にリアルを意識しておくことも大切なことであろう。

「つながる」ことは、人生を豊かにするための手段に過ぎない。
友達100人出来たとしても、孤独から抜けられるとは限らないのだ
(ワシは、ネット上にもそんなにいないが…)。
ネットで誰かと繋がっている、全ての人が見ておくべき映画だと思う。
今作の事例は、アメリカのこととはいえ、それほど極端な事例ではない。
落とし穴は、そこらじゅうにあると言ってもいいだろう。

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