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映画 『ザ・ホスト 美しき侵略者』(☆☆☆☆)

昨日観た同じSF映画ということで『トランセンデンス』と軽く比較してみると、
コッチの方がわかりやすい(構図とか恋愛とか)し、
コッチの方が切ないし、
なんと言っても救いがあるのがエンタテインメントとしていいと思う。

異星人(といっても寄生虫的な生物)が、地球上のほとんどの人間を宿主とし、
「人間を救うため」と称してその支配(と言うべきかどうかは微妙ではあるが)
を確固たるものにしようと各地にシーカー(追跡者)を差し向けていた。
そんな追手から逃げた挙句、どうせ捕まるぐらいならと、
ホテルの高層階から飛び降りたメラニー(シアーシャ・ローナン)。
瀕死の重傷となった彼女を追手は自分たちのラボに連れ帰り、
寄生生命体「ワンダラー」の宿主として再生させた。
しかし、ワンダラーは宿主であるメラニーを支配することができず、
逆に感化され、いつしか人間に共感していくのだが…。

メラニーは、声こそ発することはできないが、
はたから見れば二重人格としか思えないような突飛な行動をする。
しかし、もともと献身的なメラニーは、
元恋人とワンダラーの人格を好む新しい恋人との狭間で揺れ動き、
やがて侵略者であるワンダラーをも気遣うようになる。
そして、周囲も彼女に対して理解を示すのだが、
一方で寄生生命体そのものを殺すということもやっている
(まぁ、侵略者に対する態度としては真っ当なのかもしれないが…)。
それを見たワンダラーは、
このままではお互いが滅ぼし合うような破滅的な関係になってしまうことを悟り、
ある解決案を示すのである。自らの命と引き換えに…。
そう、彼らは決して侵略を望んではいないのである。
こういう宇宙人の描写は、『ワールド・エンド 酔っ払いが世界を救う』にもあり、
過去作にも散見される。
また、『トランセンデンス』のナノマシンによる変革も、
描き方としては類似点がある。
つまり、目に見える形で支配するのではなく、
浸透するようにいつの間にか染め上げてくという、
より理知的(狡猾とも言えるが)な支配を指向しているのである。
また、『トランセンデンス』との類似点を挙げるとするならば、
侵略側が人間に対し「人間が地球をどう扱ってきたか」をあげつらい、
それをもって人間を悪であるとしている点にある。
だから、彼らは一見正論を唱えているように見えるのであり、
ゆえにジワジワと浸透しうるのである。
ラブストーリーとしても悪くない出来で、オススメである。

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