映画 『ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂』(☆☆☆☆)
2010年のワシの「勝手に映画賞」で最高賞を贈った『アイガー北壁』を観た頃、
ちょうど3D映画が公開され始めた時期で、
ワシは「『アイガー北壁』こそ3Dで観てみたい」なんて思っていたもんですが、
その望みを叶えてくれる映画が今作。
と言っても、今作自体は1953年当時の映像に、
現代の技術で撮影した再現映像を絡めた、ややドキュメンタリータッチな作品。
正直、登り始めるまでは結構退屈な映画ではある。
しかし、エベレスト初登頂に向けた過酷な環境、
現代とは比べ物にならない貧相な装備
(再現映像では少なくとも見える部分だけは当時を再現している)、
チーム内での登頂争いなど、
淡々とした調子ではあるがクライマックスへ向けて緊張感を高めて行く。
そして、いよいよヒラリーとテンジンによるアタックの開始。
酸素残量との戦い。
貧相な装備。
前人未踏の難所の数々。
それらが3D映像とともに押し寄せてくる。
背景の美しいヒマラヤの峰々に対し、
一歩踏み外せば2000m以上滑落間違いなしの稜線突破。
さらに、後に「ヒラリーステップ」と呼ばれる最大難所へのアタックなど、
並の人間では足を踏み入れることのできない場所を
視覚的にのみとはいえ追体験できるというのは、
アトラクションとしても絶品と言えるだろう。
山が好きな人には是非3Dで観てもらいたい。
そして、山の怖さを思い知らせてくれる作品とも言えるだろう。
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