映画 『イントゥ・ザ・ストーム』(☆☆☆)
いわゆる「ディザスタームービー」とジャンル分けされるものの中では、
わりと平凡な作品。
ただ、生き残る人間がわりと多めなことと、
単に逃げ惑うばかりではなく立ち向かう者たち
(中にはどうしようもないのもいるけど…)が描かれることが、
特徴的と言えるだろう。
あとは、アメリカ映画お得意の「家族の映画」という仕上げ。
「雨降って地固まる」とは、まさにこのことだろう。
しかし、災害大国の日本で、なぜこういう映画が作られないのだろうか。
今作では「EF5」と呼ばれる等級の大竜巻が発生するわけだが、
アメリカはおそらく竜巻に対してここまで想定しており、
そのシミュレーションに基づいて今作の被害想定を出していると思われる。
確かに、日本でもこういうシミュレーション映像は、
自治体単位で用意したりすることもあるだろうけど、
こういったエンタテインメントとして発表されるどころか、
あの地震以来サザンの『TSUNAMI』がかからなくなったり、
地震や津波を想起させる映画などが上映中止や延期になったりする。
この国はそんな国なのである。
そういう意味では、日本は本当に繊細というか、
そういうたくましさが全く感じられないのである。
笑い飛ばせ、とまでは言わないが、
むしろ記憶に留め続けるという意味で、
各映画会社は年に1回ぐらいこういうカネのかかった
「ディザスタームービー」を作るっていうのはどうなんだろうかねぇ。
で、その興行収入の一部でも、災害救助や復興の役に立てれば、
むしろ一石二鳥、いや三鳥ぐらい狙えるんじゃないの、
と思うのだがどうだろうか…。
とはいえ、作ったら作ったで、
アホみたいに辛気臭いのができてくるのがオチなんだろうけどねぇ。
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