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映画 『アイ・フランケンシュタイン』(☆☆☆)

もしかしたら、数あるフランケンシュタイン作品の中で、
話のデカさだけなら最大のものかもしれない今作。
何せ、天使vs悪魔に巻き込まれる的な話だからねぇ
(いちおうミカエル(旧約聖書に登場する大天使)の名は出てくるが、
宗教的な天使なり悪魔ではなく、ざっくりとしたものであり、
そういう意味ではキリスト教圏でも扱いやすい設定にしてあるのだろう。
天使vs悪魔の戦いはハデハデしく装飾され、見応えもそれなりにあるが、
それと互角以上に戦えるフランケン(200歳以上!)は、まさしくモンスター。
悪魔の側はその力、というよりも悪魔復活のための器として、
フランケンの技術を欲し、
天使の側は自由に振る舞う半端者のフランケンを扱いかねていると言った状況。
しかも、悪魔側の研究の手助けをしている博士
(正体知らないでやってるわけだが)は、
再生医療の研究者なわけで、現代との結びつけ方としても悪くないセンスと見る。
ただ、中身はそんなになく、
わりと方程式通りのアメリカンB級アクション。
基本的にはあまり考えずに楽しむべき映画だろう。

近日公開に、ヴラド公をベースにしたドラキュラ映画も公開するし、
いわゆる「マーヴル系」が手を替え品を替えてリメイクされれているように、
欧米はそういう意味での版権の扱いに一定の自由度が与えられている。
「フランケンシュタイン」や「ドラキュラ」、あるいは「狼男」の
版権がどうなっているかは知らないが、
「マーヴル系」に関しては出版社が版権を一括管理しているため、
こういう自由な運用ができるのだと、以前聞いたことがある。
翻って日本では、昨日の『ルパン三世』もそうだが、
基本的には作者が著作権管理を行っているのが現状である。
その上、観る側(ワシも含めて)の目が厳しく、
実写化されるというだけで批判の対象になっている
(実際に出来てくるもののクオリティが総じて低いというの問題なんだろうが…)。
『赤ずきん』では、赤ずきんと狼男を絡めてみたりと、
欧米のおとぎ話は世界に通用するコンテンツであるため、
自由に解釈し直してそれなりに評価を受ける作品も生まれてきている
(逆に『ジャックと豆の木』みたいに認知度がイマイチな作品を使うと、
劇場内がビミョーな空気になるわけだが…)。
日本において、そういうコンテンツがどれほどあるだろうか。
聞けば、『宇宙戦艦ヤマト』をハリウッドで実写化するという話が出ているそうな。
なんとなく『スターウォーズ』的な感じになってしまう気がしてるんだが、
じゃあこれら(『ドラゴンボール』なんかを含む)が
欧米に通用するコンテンツかというと、多分違うと思うんだ。
『ヤマト』が選ばれたのは、取りも直さず世界的な原作不足が原因であり、
ある程度なんでもよかったというのが正直なところだろう。
だいたい、アニメコンテンツを多数抱える日本からして、
現状は『ルパン三世』が示しているとおりである。
実写化するなら、作る側も観る側ももっと成長しなければならないだろう
(ワシも含めて)。
脚本家の段階で、もっと原作を血肉にするぐらい読み込んで、
その上で監督なり脚本家なりの解釈をうまく組み込んでいかないと、
今作のようなこなれた作品にはなってこないと思うのである
(今作が特段良い作品であるとは言わないが…)。

その方面のわりといい作品というのは、
前出の『赤ずきん』とか吸血鬼モノの『デイブレイカー』辺りのことで、
この辺のひねりの効いたアイデアというのは、
なかなか参考になると思う。
そういう小賢しいのが向かないというのであれば、
『変態仮面』ぐらい愚直に原作に対して行くのが、
少なくとも日本マーケット向けだとは思うんだが…。

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