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映画 『ミリオンダラー・アーム』(☆☆☆☆)

実話ベースにして、なかなかに深みのある話。
いろいろな部分を取り上げて解釈できるが、
ワシとしては「Business」というものについて改めて考えさせられる作品だった。
この言葉の語源は「Busy」、つまり「忙しい」である。
つまり、仕事とは忙しいものなのである。
また、漢字で「忙」の字は、
「心(=りっしんべん)」を「亡くす」と分けることができる。
忙しいと、心がお亡くなりになってしまうのである。
そもそも、忙しくしてるだけで細かいところに心が行き届かなくなるものである。
その上、マンガなんかでよくある、
目ん玉が「\」だったり「$」だったりしてしまうと、
もうソッチにしか気持ちが行かなくなってしまう。
つまり、「\」や「$」に心を奪われてしまうのである。
で、「\」や「$」のために「とにかく稼げ。結果を出せ」
ということになってしまったら、
それはもう働かされてる方は確実に壊れてしまうだろう。
思うような結果が出せないだけならまだしも、
二度と働けなくなったり、果ては死んでしまうことだってあるかも知れない。
それが「Business」の怖さと言えるかも知れない。
今作では、追い込まれたスポーツエージェント(ジョン・ハム)が、
一発逆転を狙って野球未開の地インドから、
メジャーリーガーを生み出そうと仕掛けるわけである。
インドで速球コンテストという形でオーディションを行い、
上位の2名をアメリカに連れてきてさらに野球を教え込もうとしたわけだが…。
そこには、インドならではの事情も絡み、
またエージェントも他のクライアントにかかりきりになったりして、
いろいろうまくいかないことばかり
(この辺も、「Business」の話につながるわけだが…)。
しかし、出資者からは「1年で結果が出なければ資金を引き上げる」と言われ、
またクライアントにも結局逃げられ、
エージェントにとってはまさにこの二人のインド人が最後の望みとなってしまう。
でも、「期限無しでじっくりやんなさい」って言われてたら、
こんな目の覚めるような成功を収めることができたかどうか…。
締切は確かに無茶振りなものもあるが
(今作の「1年」というのはまさに無茶振りだが…)、
雲をつかむような話にカネを出すヤツはそうそういないものである。
期限を設けて、そこに資産を集中して投入するほうが効率がいいのは確かであり、
だからこそ「ノルマ」というものが存在するわけである。
しかし一方で、こういうことが「一発勝負」で全てを決めてしまう、
というような風潮を生み、
その一発のために偽装したり、粉飾したり、ということが起こってしまったり、
逆に再チャレンジの機会を失い才能をフイにしてしまう可能性だって
出てきてしまうのである(今作もそうなりかけた)。
「Business」の要素はもちろん必要であろう。
しかし、当然それだけではダメなのであって、
まして今作は野球というスポーツがテーマである。
まず「自分が楽し」めなくては続かないし、
わざわざインドの片田舎から出てきた甲斐だって無いわけである。

他にも書きたいアングルはあるが、書き出すとキリがない。
そういう、いろんな切り口で楽しめる興味深い作品である。

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