« 「新・中央競馬予想戦記」 2014-11-16 | トップページ | 映画 『ガンズ&ゴールド』(☆☆☆) »

映画 『デビルズ・ノット』(☆☆)

まず、言っておかなければいけないのだが、
今作で扱われている事件は、正確には「未解決事件」ではない。
書類上は「解決したことになっている」事件である。
問題は、まず解決に至るまでの捜査が、あまりにも杜撰であること。
そして、その原因が「悪魔崇拝」に起因していることである。
宗教にあまりご執心ではない日本人には、
今作の世界観はあまりピンと来ないかもしれないが、
アメリカはキリスト教国である。
そして、キリスト教は歴史上「魔女狩り」を行い、
「宗教裁判」によって自説の正当性を確立してきた宗教でもある。
アメリカには、キリスト教世界を紹介する博物館が厳然と存在し、
「人間はサルから進化した存在ではなく、
神によって創造された」と主張しているのである。
今作で容疑者とされた3人の未成年者は、確かに言動に問題はある。
しかし、彼らが宗教観と警察や検察の織り成すストーリーに絡めとられた事実は、
そのあまりにも杜撰な捜査過程から見て明らかである。
とはいえ、では誰が真犯人なのかと言えば、
製作者側はそれに言及していない。
確かに、怪しい人間を提示はしているが、
司直の手がそこに伸びているわけではないので
(ある意味、警察や検察もその片棒を担いでいると言えなくもないわけで…)、
観客に変な予断を与えるわけにもいかないのだろう。
しかし、それ以上に問題なのは、
容疑者や怪しい人物たちの背景にほとんど踏み込んでおらず、
捜査手法の杜撰さをことさらあげつらっているだけの映画に
なってしまっている点である。
製作者側は、おそらく中立的な立場でこの作品を描きたかったんだろうが、
そのせいで非常に表層的な映画に終わってしまっている。
もう少し、事件に踏み込んでもらいたかったわけで、
作品としては物足りない仕上がりになってしまったのが残念である。

« 「新・中央競馬予想戦記」 2014-11-16 | トップページ | 映画 『ガンズ&ゴールド』(☆☆☆) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画 『デビルズ・ノット』(☆☆):

« 「新・中央競馬予想戦記」 2014-11-16 | トップページ | 映画 『ガンズ&ゴールド』(☆☆☆) »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ