映画 『スパイ・レジェンド』(☆☆☆☆)
こういう映画は、主人公が勝つって相場が決まってるわけで、
それでも面白い作品にするには、
いかにして脇役たちを振り回していくかにかかっているとも言える。
今作で言えば、仕掛け人のハンリーや、
CIA時代に手ほどきをしてやったメイソン、
そしてターゲットに一番近い女性のアリスの、
立ち回りや主人公との関係性の方を追っていくのが正解の映画。
そういう意味では、主人公は完全に狂言回しなのだが、
主人公なしにはこの物語はやはり成立しないので、
そういう意味ではキャラクターがしっかりと立っているのである。
詳しくは作品を観てもらいたいのだが、
ハンリーは終始コソコソと怪しい動きをしてるし、
メイソンは、CIAから離れた主人公に対して、
いちおうは上司に忠実でありながら、
主人公との師弟関係をも尊重しており、
主人公との争いの中で成長していく。
巻き込まれた感のあるアリスは、
正体がばれてからは一転して自分の運命と向き合う、
強あるい女性として覚醒していくわけだが、
主人公の暖かい視線がそこにはある。
スパイフィクションであり、世界情勢や最新のガジェットも盛り込んではいるが、
人間味あふれる深みのある作品といえるだろう。
今後は、メイソンとの師弟関係を維持しつつ、
CIAと対抗していく展開が予想されるが、
主人公の一人娘ルーシーも絡んでの、
なかなか面白いシリーズになっていきそうな予感はある。
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