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映画 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(☆☆☆☆)

こと「情報戦」においては、戦前からやられっぱなしだった日本
(何せ、戦前交渉から日本の交渉戦略はアメリカに筒抜けだったらしいからねぇ)
に対して、
ドイツは「エニグマ」という難解な暗号を使い、
緒戦における優位を確立した話ぐらいはワシも知っているし、
イギリスがそれを解読したがその事実を秘匿したために街をいくつか犠牲にした、
という話も何かの本で読んで知っていました。
その顛末を描いたのが、まさに今作なわけであるが、
主役であるアラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)が、
「エニグマ」解読のために作ったマシンが、
現代のコンピューターの始祖の一つだった、とか、
アランがホモセクシャルで、そのせいで逮捕され
(こういう話は、いかにもキリスト教圏らしい話であるが)、
ホルモン注射で治療を強制された末に自殺してしまう、とか、
実はアランの名誉回復のためにスティーヴン・ホーキング
(『博士と彼女のセオリー』の主役)が一役買っていた
(この話は映画館内の展示で知ったんだが)、とか、
まさに波乱万丈な方なわけです。
とはいえ、「エニグマ」解析自体が軍事機密として
50年もの間封印されていた事実だし、
アランの名誉が回復されたのが2013年のことなので、
最近になって再評価され、このように映画化されたのも仕方ない話なわけである。

「時として、思いもよらない人物が思いもよらない成果を上げることがある」
まさに、今作を象徴する言葉です。
アランは、学生時代から相当偏屈で、
しかも前述の通りホモセクシャルなので
(同性愛者というだけでイギリスでは5万人近い人々が逮捕されたらしい)、
社会に対して怯えて暮らすのも仕方ない面がある。
しかし、そんな彼を認めてくれる人々が周りにいたことが、
彼にとって幸運なことだったのかもしれない。
しかし、それを引き寄せたのは、アランのズバ抜けた能力あればこそなのであり、
無能な人間は(原則的には)認められないのである。
とはいえ、アランのパートナーとなるミスクラーク(キーラ・ナイトレイ)が、
「大きな成果をあげるには、一人の力では限界がある」
と言って、チームと結び付けられられることがなければ、
この成功はあり得なかっただろう。
当時の男女の仕事上の関係からいえば、彼女こそ
「思いもよらない人物」であり、「思いもよらない成果」を挙げた人物であろう。

上述したように、『博士と彼女のセオリー』と同じ年に映画化され、
ともにアカデミー賞を受賞したということは、
単なる偶然を超えた縁を感じさせる。
コレは、両方観るに限るだろう。テーマも結構似てるしね。

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