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映画 『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(☆☆☆)

前作『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』で揉めたまま
終わってしまったアムステルダム国立美術館大改築のその後の話。
内装デザインで二転三転するわ、
相変わらず公共通路が自転車乗りから不評だわ、
挙句に館長の交代劇だわと、
美術館の本質である「美術品をみんなに見せる」という本質から
かけ離れた場所で無駄な金と時間と労力を使い倒してる様を、
見事に活写してるわけだが、
登場人物がことごとくエゴが強いくせに無責任。
民主主義とは迂遠な決定手段なのではあるが、
だからって誰かが勝手に決めたことに素直に従えるのかというと、
「お上の勝手でしょ」な日本ならともかく、
「ゆえあらば革命」な欧米人ならそうも行くまい。
結果、10年もの長い閉館を余儀なくされるわけだが、
なんやかんやでうまく収まってしまうのは、
やはりどっかで意志を貫いてしまう権力者の存在あればこそである。
こんな調子だから、欧米人は自己主張が強くなるんだろうけど、
結局全員がモヤモヤする日本より、ある意味ではいいのかもしれない。
そういう、文化の違いというものを、
世界と伍していく上では理解する必要があると思うんだけど、
理解するのと相手のいいなりになるのはやっぱり違うと思うわけで…。

美術館の本分とは全く関係ない話を延々とするけど、
それでも美術品なり美術館への愛を感じられる作品。
名作揃いだから、ココもちょっと行ってみたいかな。

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