映画 『カイト/KITE』(☆☆)
おっとり顔の黒幕を見るまでもなく、
何となく登場人物の力関係がわかってしまう今作。
そうなると、たとえ黒幕を殺して復讐を成し遂げても、
主人公はおろか観客の気持ちだっていっこうに晴れるはずもなく、
思い描いていた力関係の通りの終局に、当然のように向かって行く。
こうなると、ストーリーライン云々よりも、
キレのあるアクションとかそういうのが欲しくなるのに、
その要求にも大して応えてくれないのが今作であり、
見終わった後も「結局何がしたかったんだろう」という
モヤモヤした気持ちだけが取り残されてしまう。
日本人による原作だからあまり悪く言いたくないが、
映画製作者側に「愛を感じない」作品であることは確か。
いつまでもアメリカ頼みじゃなくて、
日本の愛のある製作者が、しっかりと世界に発信できる環境を作ることが
「クールジャパン」とやらの本義だと、
ワシは思うんだけどねぇ…。
« 映画 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(☆☆☆☆) | トップページ | 映画 『WILD STYLE』(☆☆☆) »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画レビュー 2024/03/03~2024/03/21版(2024.04.09)
- 映画レビュー 2024/02/21~2024/02/28版(2024.03.12)
- 映画レビュー 2024/02/10~2024/02/12版(2024.02.16)
- 映画レビュー 2024/02/02~2024/02/07版(2024.02.08)
- 映画レビュー 2024/01/24~2024/01/29版(2024.01.31)
« 映画 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(☆☆☆☆) | トップページ | 映画 『WILD STYLE』(☆☆☆) »
コメント