映画 『カイト/KITE』(☆☆)
おっとり顔の黒幕を見るまでもなく、
何となく登場人物の力関係がわかってしまう今作。
そうなると、たとえ黒幕を殺して復讐を成し遂げても、
主人公はおろか観客の気持ちだっていっこうに晴れるはずもなく、
思い描いていた力関係の通りの終局に、当然のように向かって行く。
こうなると、ストーリーライン云々よりも、
キレのあるアクションとかそういうのが欲しくなるのに、
その要求にも大して応えてくれないのが今作であり、
見終わった後も「結局何がしたかったんだろう」という
モヤモヤした気持ちだけが取り残されてしまう。
日本人による原作だからあまり悪く言いたくないが、
映画製作者側に「愛を感じない」作品であることは確か。
いつまでもアメリカ頼みじゃなくて、
日本の愛のある製作者が、しっかりと世界に発信できる環境を作ることが
「クールジャパン」とやらの本義だと、
ワシは思うんだけどねぇ…。
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