映画 『唐山大地震』(☆☆☆)
4年前、「あの地震」のせいで一度はお蔵入りになった作品が、
ようやく公開。
「あの地震」が無ければ、もっと違う感慨を持って観られたのだろうが、
「あの地震」であれやこれやが噴出してしまったため、
「統計上」20世紀最大の震災の映画化という以上の作品に、
どうしてもなりえないわけである。
その上、基本的には、被災家族の32年と、
中国現代史を重ね合わせている
(その結末としての四川大地震なわけだが…)作品であり、
確かに生き別れとその再会というテーマは感動的であり、
日本ではそうそう起こり得ないわけではあるが、
それは日本が「災害特異体質国家」だからでもあるので、
例えば建築そのものに問題がある(特に四川大地震)という話も、
じゃあ世界中どこでもガッチリ耐震設計を施す必要があるのか、
という話になるわけで、
「想定外の安い建築」か「想定した高い建築」かは、
結局のところ個々の事例において選定される話である
(「想定した」つもりでも、実は免震構造に問題があったりするのは、
別の意味で大問題ではあるが…)。
作品としては悪くないが、
登場人物が少々涙流し過ぎなのが、正直鼻についた。
当初の公開時期が本当に悪かったとしか言いようがない。
あと1カ月早く公開していたら、
いろいろな意味で評価のされ方が変わっていたかもしれない。
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