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映画 『JIMI:栄光への軌跡』(☆☆☆)

音楽には決して詳しくないワシでも、ジミ・ヘンドリックスの名前ぐらいは知っている。
逆に言えば、その程度の知識でこの作品を観に行ったのだが、
彼がまごう事なき「天才」であることは理解できた。
裏を返せば、あまりにも豪快過ぎて、
凡人であるワシには理解を超える行動も少なくなかったわけだが…。
ミュージシャンにはある意味つきものの薬物や
(当時はその辺わりとルーズだったんだろうけど…)、
女性遍歴、そしてDVと、彼にとって必要だった面も認めるが、
薬物の影響もあったのかやりすぎな面もあった。

今作では、主にアメリカで認められる前の話が中心だが、
ジミヘンを演じてる役者さんによる見事な「完コピ」で、
ジミヘンの強烈なプレイを再現してるところも見どころの一つだろう。
しかし、ロンドンでは相当盛り上がってるのに、
なぜかアメリカではこの時期全く評価されてないんだよね。
その辺の本当のところが語られてないところがザンネンと言えばザンネンなのだが、
意図的に語ってないのかもしれないし、ホントに原因不明なのかもしれないので、
知識のないワシとしてはなんとも言えないわけであるが…。

どっちかというと、ジミヘンのロックな日常を楽しむ、
といったスタイルの作品。
そういう意味では、歌詞よりも彼の言葉をこそ噛みしめるべき作品かもしれない。
そういう意味で言えば、マリファナ大好きな政治活動かの黒人との対話が、
ワシとしては一番興味深かった。
ジミヘンは、非常に純粋なギタリストで(要するにギター馬鹿)、
本質的にはもめ事を嫌い(そういうわりにはDVとかやっちゃうんだけど)、
「平和じゃなきゃ音楽を聴かない。そしたらミュージシャンは必要とされない」
的なスタンスの人間というようにワシには感じられたのだ。
ハチャメチャなだけではない、ジミヘンの違う一面を楽しめる作品ではあるが、
全体の抑揚に欠けるので、クライマックスの盛り上がりはイマイチ。
その辺が減点ポイントかな。

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