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映画 『みんなの学校』(☆☆☆☆☆)

「みんながつくる みんなの学校 大空」
今作の舞台となる、大阪市立大空小学校の正門に、
そう堂々と書かれれている。
そして、それをちゃんとやっている。
そんな大空小学校は、素晴らしい学校です。
大空小学校を支える地域も、素晴らしい地域です。
それらが作るこの地域社会は、素晴らしい社会です。
しかし、こんな素晴らしい学校を持つ大阪市は、
その大阪市を抱える大阪府は、大阪府を抱えるこの日本という国は、
果たして素晴らしい市で、素晴らしい都道府県で、素晴らしい国だろうか。

この学校では、失敗が許される(もちろん、ちゃんと手順を踏んだ上ではあるが)。
この国では、失敗が許されない。
この学校では、いろんな子供たちと、いろんな教師がいます。
この国では、おかしな考え方や行動をとると、すぐつまはじきにされます
(だからこの学校には、ほかの学校に通えない子供が集まってくるんだが)。
この学校では、校長先生の目が学校の隅々にまで行き渡ってます。
この国では、偉い人が敢えて国の隅っこのことを見ないようにしてます。
この学校では、子供たちのために多くの地域の大人が
学校運営に携わってます。
この国では、年々自分の意見を言う人が減ってます。
この学校のように、この国がなるのは大変です。
なぜなら、ものすごいコストと手間がかかるからです。
しかし、そのために税金という名のコストをキチンと使うなら、
多分誰も文句は言わないでしょう。
そうでないにもかかわらず、なぜこの国では、
年々自分の意見を言う人が減って行くのか。
「言うだけ無駄」という意見にも一理あります。
しかし、ホントのところ日本が「みんながつくるみんなの国家」ではない、
そうみんなが思ってるからなんじゃないだろうか。
「皇紀二千六百有余年」を誇る(らしい)この日本という国が、
もしそうなのだとしたら、それは大変なことである。
多くの人々が、この国と繋がっていないという認識なのだとしたら、
この国とは一体何なのであるのか。

大空小学校の子供たちは、みんな立派です。
大空小学校が「みんなの学校」であるという意識に、見事に目覚めてます。
だから、ほかの児童たちのため、教師のため、
関わっているみんなのために動きます。
我々は、果たしてそうでしょうか?
この学校だって、こうあり続けることは並大抵のことではありません。
例えばの話、校長が変わっただけで「普通の学校」に変わってしまうかもしれません。
しかも、地域の人々は校長を選ぶこともできません。
この国は違います。
その気になれば、我々の力で校長先生を選ぶことができるのです。
その権利を自ら放棄しているのは、他ならぬ我々なのです。
学校は、子供たちにとって最初の他人と作る社会です
(幼稚園とか保育園とかに通ってない子もいるのでそういうことにさせてください)。
ゆえに「社会の縮図」とも言われます。
しかし、この学校を見る限り、実社会が縮図に完敗しております。

今作は、大人にこそ、エライ人にこそ観てもらいたい。

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