映画 『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(☆☆☆)
出来のいい映画だとは思うんだけど、
正直あまりいい点数を付けたくない。
理由は単純で、「やっぱり続編作るんだ…」だから
(まぁ、こんなドル箱そうそう簡単に手放さないだろうけど)。
しかし、今作で見られるような「並行する未来」
(『ドラゴンボール』でも「セル編」で使ってたけど)という手法は、
今までの流れをあっさり断ち切って結局のところなんでもアリにしてしまうという点で、
良くも悪くも実に都合のいい手法であると言える
(だからこその『新起動』なんだろうけど…)。
今作の話の流れは、単純に言えば『ターミネーター2』の焼き直しであり、
この流れ(歴史の分岐点で未来から送られてきたターミネーターと人間が戦う)を
おそらく今後も続けるだけにしか見えないという意味では、
どんでん返しでもなんでもないというか、
単に危機を演出してその都度止めるだけ。
サラ・コナーが「おじさん」と呼ぶT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)を
送った張本人が誰かという謎は残るものの、
1973年(サラ・コナー9歳)にT-800を送ったことで歴史のレールが変わったと考えれば、
悪い言い方をすればもう永久ループの完成である。
だからこそ、今作で決着つけて欲しかったんだけど、
クライマックスのあの流れとかを見ると、
『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』と同じく、
2017年(今作の主な舞台)から始まる「シンギュラリティ」で
新シリーズが構成されるだけにしか見えないわけである。
ただ、昨年の『トランセンデンス』以降、
ハリウッドは「シンギュラリティ」を意識した作品を、
このようにいくつも送り出していることから見ても、
アメリカのSF界では「シンギュラリティ」に対して危機感でもないが、
一つの潮流になりつつあるのを改めて感じた。
そういう意味では、同時期公開ということもあるが
『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』と観比べるのも悪くないか
(ワシはやらんけどね)。
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