映画 『ストレイヤーズ・クロニクル』(☆☆)
「作られしものの悲哀」ですか。
使い古されたとは言わないが、今作を観てまず思ったのは、
いわゆる『平成ライダー』シリーズって実は出来の良いドラマなのね、
っていうことです
(逆に、『昭和ライダー』があまりにも子供向けに振りすぎてるわけだが、
当時は同じ石ノ森章太郎作品の『キカイダー』シリーズがそっち担当だったので、
住み分けとしてはアリだったし、
結局今も『仮面ライダー』の方が続いているのは、
『昭和ライダー』の路線自体が間違ってなかったということなのだろう)。
1タイトルあたりで多くの時間を使えるという、
映画ではあり得ない利点を最大限に活かし、
エンタテインメントしながら「作られしものの悲哀」を
じっくりと描き上げているわけだから
(そこまでしっかり観てるのは一部のマニアだけかもしれないし、
ワシ自身正直そう語れるほど『平成ライダー』を観てるわけでもないのだが)、
日曜の朝早くに子供だけに独占させる手はないと、
今作を観て改めて思ったわけである。
さっそく脱線したわけだが、要するに命題的には特段目新しくないわけで、
じゃあ見せ方としてどうなのか、という話にしかならないわけである。
正直なところ、実に中途半端。
まずターゲットが見えない。
もっと能力戦に特化してエンタメエンタメするか、
情感たっぷりに「作られしものの悲哀」描き出して、
それこそ『平成ライダー』卒業世代から上を狙っていくかした方が、
作品のテーマも明確になってきたように思えるのだが…。
かといって、盛り過ぎて重苦しいというわけでもなく、
正直無駄に長いシーンが少なくない
(と思って監督さんの過去作見たら、同様にワシが「無駄が多い」と評した
『アントキノイノチ』があったし、
けっこう期待してる『64(ロクヨン)』もあった。嫌な予感しかしない…)。
だったら、やっぱりもっと情感が欲しかったかなぁ…。
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