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映画 『沖縄 うりずんの雨』(☆☆☆☆)

主に昭和20年(細かく言えば沖縄戦)以降の沖縄の暗部を、
対米および対日で見ていくドキュメンタリー。
対米では、もちろん基地問題や、それに付随する性暴力の問題が中心。
対日では集団自決に至る道や、
今やアメリカの尖兵と化した返還後の基地問題が中心。

基地問題に関しては、米兵側にも沖縄県民側にも
いろんな立場の人がいて、それなりにバランスをとって証言をとっているので
そういう意味では良心的な作りと言えるだろう。
ただ、それを一様にカネで抑え込もうとする日本政府のあり方は、
やはり少々乱暴なように思われるし、
原発などがそうであるように「必要なのに大事なところに置けない」
ものに対するフォローの仕方がいっこうに進歩してないのが実にザンネン。

性暴力の問題は、実は旧軍とも関わりがあって、
それこそ慰安婦問題との兼ね合いもある
(日本はとりあえず慰安所の存在を認め、今さらながら自ら精査するべきだろう
(今まで放置してきたツケは大きいだろうが…))。
沖縄戦を前に沖縄近隣の島々に駐屯し、
その島ごとに慰安所を置いていたという
(そこで働いていた慰安婦がなに人かは言及してなかったが…)。
沖縄戦後は米軍相手に慰安をしていたが、
一方でわずか6歳の少女が米兵にレイプされた挙句に打ち捨てられるという、
むごたらしい事件が起こったりもしている。
もちろん、レイプ事件は返還後も続いており、
しかも地位協定の問題もあって根本的な解決には結びついていない。

集団自決に関しては「チビチリガマ」のエピソードがやはりエゲツない。
やはり、日本は国をして「死ね」と教えている国だった(と思いたい)ことを
如実に示すエピソードであるし、集団心理の恐ろしさを物語るものでもある。
さらに言えば、ややもすると思考停止に陥りやすい現代人
(あの頃から何も変わってないとも言えるわけだが)に対する警鐘的な話でもある。

しかし、薩摩藩との兼ね合い以降、本土との決して良好ではない関係を鑑みながら、
それでも「日本に復帰したい」と思った戦後の沖縄は、
アメリカからどれほどの扱いを受けてきたのだろうか。
その辺りの踏み込みが甘かったのがまことにザンネンなのではあるが、
その扱いが実際日本に復帰してからそれほど変わったのかということを、
沖縄は日本に対して問い続けているわけだし、
じゃあそれに対して日本政府はどう答えてきたかを、
我々もやはり考えなければならないわけである。

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