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映画 『ベルファスト71』(☆☆☆)

細かい設定はフィクションだが、
IRAがテロリスト
(彼らとしては全島統一を目標とする独立戦争を仕掛けていたんだろうが)として
イギリスに抵抗をしていたことは事実なわけで、
そういう意味で言えば現在のテロリストが跋扈する状況を、
イギリスは先取りしていたと言えなくもない
(まぁ自業自得と言えばそれまでなんだが…)。
しかも、特に激しかった1970年代の話となれば、
いろいろと面白い要素をもぶっこみやすかろう。
というわけで今作である。

新兵を「治安出動」と称して北アイルランドに出動したら、
IRAのはねっ返りが暴発して市民が暴徒化。
混乱の中、新兵のひとりが最前線に取り残されてしまう。
最前線と言っても、そこはタイトルy通り「ベルファスト」という街のど真ん中。
敵も敵で、先ほどのIRAのはねっ返りだけでなく、
IRA本体とも言える穏健派、
さらに内側からIRA壊滅を図るイギリス軍の秘密工作員など、
複雑に入り組んでいる。
誰もまともに信用できない中、新兵は生き残ることができるのか…。

軍隊とは理不尽な組織であるわけだが、それはある意味当然なわけで、
そもそも殺人という非人間的な行為を強制して行わせる機関
(だからこそ「暴力機関」と言われもするわけだが…)であり、
作中でも「数合わせ」と言われるように特に陸軍兵などは、
昔は徴兵でそれこそ数合わせ同然で集められていたわけで
(今は訓練に堪えられないやつは必要ないから志願兵が多いけど)、
それこそ某人気映画のタイトルじゃないが「消耗品」扱いなわけである。
作中では他に、「いっそ死んでくれれば、助けに行く必要もないのに…」
とか、命を軽視するセリフが散見するし、
クライマックスはクライマックスで新兵vs新兵というなんとも切ないマッチアップ。
そしてその後の顛末が、さらに切なさを醸し出すわけだが、
誰もみな人の子、人の親なのである、という現実をまざまざと見せつけられる作品。
内容的には少々地味だが、テロリストとの戦いの難しさを
思い知らされる作品である。

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