映画 『ムーン・ウォーカーズ』(☆☆)
元ネタが都市伝説なので、あまり期待もしてなかったが、
見事なまでに「芸術的おバカ映画」に仕上がっていて評価に困る。
アポロ着陸捏造に至る経緯よりも、
当時(1960年台後半)の世情をできる限り盛り込んでみました
(というより盛り込んでみただけ)的な映画。
とはいえ、ラストで流される当時の実際の映像と、
アメリカの有り様なんかを考えると、
あの都市伝説もあながち荒唐無稽な話ではないように思えてしまうから不思議である
(都市伝説の類というのは、もともとそういうもんなんだろうけど)。
そもそも、アポロ計画が頓挫して以降、
誰も月面に降りてないわけだから、確かめる術がないのである。
その真偽は、誰でも気軽に月面に降りられるようにならないと、
わからないのかもしれない。
そういう意味では、歴史モノと同じで、そこにこそ創作の余地があるわけで、
あの都市伝説もそういう創作の産物と言えなくもない。
ただ、今作はあれこれやりすぎて、完全に収拾がつかなくなった、
という作品の典型と言える。つまり失敗作。
作中でも言ってるように、「シンプル」なものの方がやはり良いわけである。
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