映画 『ピエロがお前を嘲笑う』(☆☆☆☆)
一時「核爆弾なんか大学生でも作れる」という話があったが、
今作を観ると「サイバーテロなんか大学生でもできる」と思わせる。
今作は、コンピュータ社会そのものが持つ脆弱性や、
そもそもそういうものを介して「繋がる」ことの危険性を如実に語っている。
一方で人間はというと、「見たいものだけを見て、争いを回避する」のだから、
そこに「大胆に」つけ込むことでカンタンに他者を操れるわけである
(オレオレ詐欺に代表される劇場型詐欺は、まさにその顕著な例と言えるだろう)。
そんな小難しいことを言わなくても、
今作は基本的には「騙し合いエンタテインメント」なので、
後半たたみ込むような襲ってくるどんでん返しの連続に、
どこまでついていけるかがキモだろうし、
ついていけなくなった時点でワシなどは「痛快にダマされた」となってしまった。
しかし、オリジナルを観てしまった以上、
ハリウッドが争奪戦をしているという「リメイク版」には、全く興味が湧かない。
まず、結末をいじる意味も無いし、
いじってもオリジナル以上になるとは到底思えない(例:『ドラゴンタトゥーの女』)。
いじらなかったら、トリックはバレバレなので退屈そのものだし、
そこまで彼らも想定しないんだろうか。
騙されたかったら、あるいはオレは絶対ダマされない、と思う人は観るべし。
« 映画 『ミケランジェロ・プロジェクト』(☆☆☆) | トップページ | 映画 『グラスホッパー』(☆) »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 2022「勝手に映画賞」など(2023.01.31)
- 【1か月遅れ】鑑賞映画レビュー 2022年12月分(2023.01.30)
- 【1か月遅れ】鑑賞映画レビュー 2022年11月分(2022.12.31)
- 【3週間遅れ】鑑賞映画レビュー 2022年10月分(2022.11.21)
- 【1か月遅れ】鑑賞映画レビュー 2022年9月分(2022.11.01)
コメント