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映画 『オートマタ』(☆☆☆)

日本じゃ、少なくとも『鉄腕アトム』の頃から、
人工知能ウェルカム、シンギュラリティなんか怖くない、
といった論調のフィクション界。
好意的に捉えると、コンピュータにも「性善説」を適用してるようだが、
単にそこまで考えが至ってないだけなのかも知れない。
対する欧米は、少なくとも『2001年宇宙の旅』以降、
コンピュータの暴走に警鐘を鳴らす映画には事欠かないし、
最近は『トランセンデンス』や『アベンジャーズ:エイジオブウルトロン』のように、
実際にシンギュラリティに到達した世界を描くケースも増えている。
今作も、シンギュラリティに対して人間たちが危惧している世界を描く、
近未来SF作品なのだが、
危惧してる一方である意味既に白旗を上げてしまってる世界とも言える。
というのも、ロボットに対して掛けている2つの制限を考えたのは、
他ならぬシンギュラリティに達した人工知能そのものなのである。
確かに、それなら人間にはその制限を破ることは容易ではないだろう。
しかし、もしロボット側がそれを自力で破ってしまったとすれば…。

しかし、今作の主なテーマは実はそこには無く、
『ライチ☆光クラブ』と同じく「人間とは、生物とは何か」という
哲学的な命題であり、今作では特に命や記憶を紡ぐ存在として、
人間なりロボットなりを定義している。
今作に出てくるロボットの論法を借りるなら、
人間は「神に創造されたがゆえに、神の記憶を引き継ぐ存在」ということになるだろう。
でも、『ライチ~』と同じく、結局人間の醜さが
フレームアップされちゃうだけなんだよねぇ、こういう作品って…。
まぁ、結局一番こわいのは「人間」なわけだが、
特に欧米人は自然もコントロールできると思ってるように、
何でもかんでも支配していたい、いやできる、という考え方だからねぇ…。

純粋にエンタテインメント作品として見ると、地味。
世界観の提示としては悪くないが、
世界総人口が99.7%も減った割には、
あまり悲壮感が感じられなかったのが残念と言えば残念。
提示した数字がでかすぎて、製作側も想像し切れなかったっぽいね。

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