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映画 『星ガ丘ワンダーランド』(☆☆)

「オリジナル脚本」ということで、何がしか評価してあげたい作品なんだけど、
どうもワシには合わない映画だった。
どう合わないかと言うと、観終わっても心の中のモヤが全く晴れないのである。
母親の死に方は結果的にはどうでも良くなったんだが
(まぁ、良い死に方の部類には入るだろう)、
まず母親の愛のありかというか、心のありようが全然ピンと来ないのである。
なぜ、今となっては別れた旦那以上にグータラになってしまった旦那のところに、
夫も子供も捨てて行ってしまったのか。
しかも、あんなクソ狭いコミュニティの中で。そりゃ、鬱にもなるわ。
それだけの覚悟をして再婚しておいて、
元の家に未練があるっていうのも正直どうかと思うし
(それも、コミュニティが狭いからなのかも知れないが)。
もっと言えば、20年前のあの日以前、
瀬生家の雰囲気がどうだったのか全然わかんないし
(旦那さんは、どうやら不器用ながら愛してたようなんだが、
あの日の一件だけで別れてしまうぐらいなんだから、
奥さんの方はすっかり冷めていたのかも知れないんだが、
その辺りはやはり推測の域を出ない)。
また、母親の死のきっかけとなる兄弟の出どころが全く不明。
夜中に子供二人でふらついてるのに、
このコミュニティでは誰も彼らのことは知らないようだし…。
考えようによっては、このコミュニティ全体が冷めきってしまってると
言えなくもない状況で、この舞台にあまり希望を感じられない
(日本って、存外こんなところ多かったりしそうだけど…)。
しょせん人と人とは分かり合えないと、ワシも思うが、
今作はあまりにもその辺の描写が不親切で、、
わからないまんまどんどんおいて行かれてしまう感じだった。
キチンと謎解きをしろ、とは言わないが、
終わり方が少々あっけらかんとしていて
(まぁ、それはそれで日本的と言えなくもなんだが)、
アレで心の整理がついて次に進める温人は、ある意味大物だと思う。

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