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映画 『不屈の男 アンブロークン』(☆☆☆)

まず、今作のことを「反日的」だと喧伝したヤツのことを言いたい。
ソイツは多分、この国の暗黒面を知らずに生きている、
とっても恵まれた環境にいる方に違いない。
なぜなら、つい先日も
「部活動中の体罰によって処罰される教師や顧問は、ここ数年高止まりしている」
という報道があったばかりだからである。
今作中で日本軍が捕虜に行っている行為は、
まさに現代の体罰問題や、ブラック企業問題、あるいは法令遵守問題にも繋がりうる
「日本の暗黒面」そのものであろう。
捕虜の扱い自体に関して言えば、むしろ好意的に書かれていると言えなくもない
(旧軍部では、捕虜に関する「ジュネーブ条約」について、
末端まで教育が行き届いておらず、「生きて虜囚の辱めを受けず」という、
国内でのみ通用しているルールを適用して最悪即処刑していたという話もあるぐらい)。

あるいは、『靖國』(これはドキュメンタリーとも呼べないような酷い作品だった)
のように一種の炎上商法を狙って関係者がマッチポンプで
「反日的」と喧伝したとも考えられる(若干リスキーではあったが)。

ことほど左様に、話題になった作品ではあるが、
こんな下衆の勘繰りを入れたくなるほど内容の無い作品。
☆なんかも2つぐらいでいいかなとも思うんだが
(別に生還するのわかってるわけだし、それ以外だと
ルイ・ザンペリーニ(ジャック・オコンネル)の不屈エピソードがいくつかあるだけ)、
ある意味日本の暗部をものの見事にフレームアップしてる 作品として評価するとともに、
「反日的映画」という評判に乗っかった一部の心無い人々に対し、
冒頭に書いたような現代の事実とともに今作を突きつけたい、
という意味でこの評価とさせていただく。

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