映画 『エクス・マキナ』(☆☆☆)
『ラザロ・エフェクト』もそうだが、
科学者なとといった人種の究極の目的は「神の領域」に立ち入ることなのであろう。
しかし、その領域に手をかけた人間たちというのは、
たいがい「マッドサイエンティスト」と呼ばれてしまうわけで、
今作でエヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)を作ったネイサン(オスカー・アイザック)も、
序盤からかなりアレな発言を繰り出してくれるし、
エヴァ以前の試作品も明らかに自分のシュミで作ったとしか思えない、
セクシャルな逸品ぞろい。彼は、単にダッチワイフを作りたかっただけなのでは?
その研究に巻き込まれたケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、
ある意味いい迷惑ないっぽう、見事に今作において重要な役割を果たしてくれた。
とはいえ、進歩したAIを出し抜くというのは実際容易なものではないだろう。
相手は人間のウソを見破る一方で、
電気的に表情を滅殺できるわけである。
そこまで進歩していることに、ネイサンはうすうす気付いているのに、
結局自身の好奇心なのかわかからないが、
他人まで巻き込んでそのAIをさらに進歩させようとする。
こういうヤツはAIを扱ってはいけないという典型例なのではあるが、
こういうヤツこそ科学の進歩には必要だったりするわけで、
その辺の抑制に「宗教倫理」がどう役割を果たすかが、
来るべき「ポスト・シンギュラリティ」の時代のあり方を左右するだろう。
ラストが超あっさり味なのがもったいない。
せめて、エヴァの気持ちぐらいは知りたかったわけだが…。
『ノック・ノック』もそうだけど、男ってホントショーもない生き物だよねぇ。
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