« 映画 『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』(☆☆☆☆) | トップページ | 映画 『AMY エイミー』(☆☆☆☆) »

映画 『暗殺』(☆☆☆)

作りも面白いし、下敷きにしてる史実も興味深いのだが、
明確に主役を設定してないために、
「視点がぼやけてしまう」とか、「冗長になりがち」といった、
群像劇の短所が出てしかった。
スパッと、ハワイ・ピストル(ハ・ジョンウ)かアン・オギュン(チョン・ヒジョン)を
明確に主役視して物語を進めていくべきだったのではないかと思う
(ラストまで考えれば後者だが、全体の構成は前者視点の方がわかりやすい)。

日本で言えば、「現代史」の面白さに通じるが、
韓国(もっと大きく朝鮮半島全体)の歴史を考える上では、
やはり独立前後の話は実に興味深い。
今作では、独立を企図する組織が国内外に30ほどあったと語られている
(その始まりは、歴史の教科書にも出てくる『三・一独立運動にある)。
その派閥抗争が独立後も結局は尾を引いてしまい、
『南部軍』のような悲劇をもたらしてしまったりもするわけだが、
そういう中で後に「売国奴」と呼ばれるような、
コウモリ的立ち回りで生き残るヨム・ソクチン(イ・ジョンジェ)や
カン・イングク(イ・ギョンヨン)、
果てはパク・チョンヒのような大物まで生み出してしまう
自民党の「派閥争い」や中華民国の「軍閥」など、
こういうハタから見れば「しょーもない」縄張り争いが、
あるいはもっとも致命的なアジアの弱点なのかもしれない。
そういう複雑な問題を、面白く仕上げたことは素直に称賛に値する。
一方で日本だって『杉原千畝』でけっこう本格的なアクションもやっていたように、
「やればできる国」なのである。
「製作委員会」方式でしょーもない映画を量産するぐらいだったら、
資産を集中して、もっと「やればできる」ところを見せつけてもらいたいんだけどなぁ…。

« 映画 『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』(☆☆☆☆) | トップページ | 映画 『AMY エイミー』(☆☆☆☆) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/134965/63942795

この記事へのトラックバック一覧です: 映画 『暗殺』(☆☆☆):

« 映画 『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』(☆☆☆☆) | トップページ | 映画 『AMY エイミー』(☆☆☆☆) »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ