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映画 『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』(☆☆☆)

『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』では、
バンクシーの模倣で名を成した男が紹介されたが
今作ではいよいよ(別に両作品につながりはないんだが…)、
今作ではいよいよバンクシー本人の「アートゲリラ」が 紹介される。
彼はグラフィティを中心とするストリートアーティストである。
だから、仕事はやりっぱなしである。
当然消される可能性が高い一方で、
既にブランディングされているため盗んで換金しようとするヤカラや、
1ヶ月間毎日作られる作品を日々追いかける者など、
リアクションもさまざま。
法的な問題も当然さまざまあるわけだが、
おそらく本人はそういう人々の狂奔ぶりを見て楽しんでいるのではないだろうか。
言うなれば、沼に投げた一石が、
どんな波紋を描くかを眺めている、といった風情である。
しかしその一石が、時として社会に対して非常に挑発的であり、
あるいは揶揄的であったりと、
普遍性とある意味対極にある「今様」を追求しているように見えるのである。
それでいて、作ってしまったものには興味を示さず、
また新しい作品を生み出す。
ハタから見れば無責任かもしれないが、
おそらく彼は、過去のキャリアにさほど興味がないのだろう。
バンクシーが芸術かどうか、ということにワシは興味はない。
彼は「現象」である。
良く言えば「瑞兆」の類であり、
悪く言えば一種の「災害」である。
楽しむか否かは、個々人の感性次第ということであろう。
ただし、刺激的な「現象」であることは間違いないだろう。

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