映画 『太陽の蓋』(☆☆☆)
『シン・ゴジラ』が揶揄的に「あの震災」を取り扱ったのに対し、
今作は「ど真ん中ストレート」で「あの震災」を取り扱っている。
何せ、当時の閣僚が実名で登場するんだから。
あの時、誰が情報を握っていて、誰がそれを知らされていなかったのか。
その構図が見えてくることにより、「内閣って何やねん」とか
「報道って何やねん」とかといった、
この国の「変わらない現実」が浮き彫りになってくるのである。
官僚たちが、上にも下にも情報統制をかけ、
上からは「大本営発表」をたれ流し
(事実関係を知らされてないんだからたれ流すしかないんだが…)、
下には「仲間はずれ」をチラつかせて握った情報を外に出させないようにする。
そりゃ、国民は自力で情報取りに行かないと「情弱」になるっていうものである。
ただ、やはり実名であるがゆえに、どうしても遠慮がちな内容になってしまっている。
そういう意味で『シン・ゴジラ』はやはり実に計算された映画なんだなと、
再認識させられてしまう。
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