鑑賞映画レビュー 2021年1月分
いつまでもレビューを書かないのも良くないので、
1か月分ぐらいでまとめて上げていくこととします。
『無頼』(☆☆☆)
井筒和幸監督が久しぶりにメガホンをとった作品。
『ヤクザと家族』(1/29より公開)の予習というか、
見比べる意味でも観に行ったのだが、内容自体は悪くない。
ただ、『ヤクザと家族』が暴対法に追い込まれる様をしっかり描いてる
(ように予告編を見る限りは見える)のに対し、
今作はうまく立ち回りすぎてて「軟着陸」しに行ってる感じが、
ザンネンと言えばザンネン。
『新感染半島 ファイナルステージ』(☆)
『新感染 ファイナルエクスプレス』の続編だが、
話が無駄にでかくなりすぎ。その割に結末がありきたりで、
CGとかも雑。
『ワールドウォーZ』同様「高級なゾンビ映画」の需要って、
そんなに無いってことなんじゃないでしょうか。
『燃えよデブゴン Tokyo Mission』(☆)
ドニー・イェンが特殊メイクでデブ化して挑むリメイク作。
でも、もともとサモハンキンポーが「動けるデブ」だから
成立してた作品なのに、特殊メイクで見た目だけそれっぽくしても、
動き自体は元のドニー・イェンのままだから違和感ありまくり。
アクション自体は悪くないが、この設定にする意味がいろいろと無かった。
『日本独立』(☆☆☆)
白洲次郎を軸に「サンフランシスコ平和条約」締結までを描く作品。
何度も映像化されてる作品だけに、
差別化が難しい題材だが、今までよりは半歩踏み込んできたように、
ワシには見えた。
ただ、それがあまり面白さに結びついておらず、
結局白洲がどう活躍して、どう条約締結に結びつけたのかが
イマイチわからない。まぁ、実際こんなもんなんだとは思うんだが…。
『瞽女GOZE』(☆☆☆☆)
『飛べ!ダコタ』(2013 勝手に映画賞 最高賞)以来の「地域の良い話」の映画化。
「瞽女」自体は全国にいたらしいが、
特に新潟は今やミュージアムがあるぐらい地域に密着してる。
今作の主人公は「最後の瞽女」ともいわれる小林ハルさん。
『飛べ!ダコタ』ほどドラマチックではないが、
こういう話を発掘してきて映画とかにしていく意義は小さくないと思うんだが…。
『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』(☆☆☆)
よく考えたら、女性こそスタントマン必要なのに、
その辺の事情、よく考えたことなかった。
新年早々気づきを与えてくれた作品。
女性の人権関係の話ももちろん盛り込まれてるし、
確かに昔は日本同様だったが、
ちゃんとアップデートして、それを形にするたくましさを感じさせる。
『大コメ騒動』(☆☆☆)
『瞽女GOZE』のスケールアップ版。
日本史の教科書にも載るような大イベントの映画化。
ただ、作中で同じことの繰り返しが行われてるので、中だるみ必至。
当時の女性の在り方とかをフィーチャーしてるのはわかるが、
話としての広がりが無く、「富山の片田舎」で話が
ほぼ完結してしまってるのがザンネン。
『アンチ・ライフ』(☆)
途中で対処法がわかってしまい、一度がっかりさせられた後に、
エンディングでさらにがっかりさせられるという、
まさかの「2枚底」構造のダメダメ映画。
ブルース・ウィリスの無駄遣い、というか、
もうこういう作品にしかお呼びがかからないということなのか…。
『ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展』(☆☆☆)
学芸員の価値を再確認させられる映画。
日本の行われる同様の展示よりも
2段ぐらい掘り下げて考察を加えられてる感じで、
「知的好奇心」をくすぐられる。ただ、ちょっと眠い。
『ズーム 見えない参加者』(☆☆☆)
日本でも「全編ズームで撮影のテレビドラマ」やってたけど、
低予算映画とはいえアイデア勝負でカネの取れる作品に仕上げてくる辺り、
さすがハリウッド、と思わせる作品。
画角が限られてるので、仕掛けとかは確かに仕込みやすそうだが、
うまく連動させるのはそれなりに面倒かもね。
『ミッション・マンガル』(☆☆☆)
本国ではたぶん4時間以上の作品(途中表示のみ「インターミッション」が入る)。
しかし、おそらくカットされたであろう「ダンスシーン」が無いことで、
実話ベースとは言え「劣化ハリウッド映画」的な仕上がりに。
まぁ、ノーカット4時間とかとなると、それはそれでハードルが高くなるんだが…。
『KCIA 南山の部長たち』(☆☆☆☆)
朴正煕暗殺事件を実録的に描いた韓国映画。
権力を持つと人が変わってしまう、っていう話自体は洋の東西を問わないわけだが、
アメリカとの力関係含め、良くも悪くも「空気の読めない」
韓国の権力者の黄昏を描いてるという意味ではなかなかの力作。
『さんかく窓の外側は夜』(☆☆☆☆)
キャスティングが耽美的だと思ったら、原作の漫画もけっこうお耽美な感じらしい。
某漫画誌のレビュー記事見なかったら、たぶん観に行ってなかったが、
確かにバディものとしては良い出来。
続編作る気満々っぽいけど、いきなりかなり重めの話を持ってきてるので、
次作以降今作以上のインパクトを出せるかどうかが、
続きものとして生き抜く上でのカギになりそう。世界観はワシ的には好き。
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