« 「新・中央競馬予想戦記」 2022-10-30 | トップページ | 「新・中央競馬予想戦記」2022年第10開催を振り返って »

【1か月遅れ】鑑賞映画レビュー 2022年9月分

結局9月分も1か月押し。
そろそろ建て直さないとなんだけどなぁ…。

この子は邪悪(☆☆)
一言でいうと「イカレタ映画」。
以下チラシにある文言から。
・「予想外の(ひどい)ストーリー」
・「想定外(というかリアリティ皆無)のラスト」
・「世にも奇妙な謎(謎っていうか…)解きサスペンス」
まぁ、海外の映画祭で賞を取った時も
「ファンタジー部門」で取ってるみたいなので、
リアリティとか求めちゃいけないんだろうけど…。
それにしたって、正直ツッコミどころだらけ。
初めからそのつもりで観ないと、
「カネの無駄」みたいな目に遭うこと必至である。

激怒(☆☆☆)
戦前を思わせる監視社会な近未来が舞台。
そうなる前に暴力(が過ぎる)刑事として、
アメリカで再教育(なんで?)を受けた刑事(川瀬陽太)が主人公。
まぁ、良く言えば「昭和の刑事」なんだが、
「潔癖社会」と化した今作の舞台となる時代においては、
ただただ生きにくいわけである。
で、まぁブチ切れて大暴れするわけですが…。
「この子は邪悪」と違って、
舞台設定とかが振り切れてしまってるので、
初めからそういう気持ちで観られるのが大きいし、
そう思って観ると、日本という国の暗部も見えてくる。
何のことはない、この国はこの「潔癖社会」的な要素を
常に内包しているのだから。
極端な設定からリアルをあぶり出す、という意味では、
悪くない作品だとは思うが、ちょっと表現がグロいかも。
まぁ、ワシは予告編で予習済みだから受け止めたけど…。

ブレット・トレイン(☆☆☆)
さんざん「相性問題」を持ち出してる伊坂幸太郎原作の映画化。
まぁ、正直今回も気に入らない部分の方が多いんですが、
設定的にはこういう「コレジャナイ日本」の方が
この世界観には合ってると思う。
「ちゃんとした日本」で「殺し屋だらけ」という状況を作るのは、
ほんと無理があり過ぎるんだよねぇ
(まぁ、相変わらず日本の警察は間抜けすぎ、っていう話にはなるんだが…)。
原作が原作だから、っていうのもあるが、
今の日本の立ち位置で日本を舞台に映画を撮ってくれたこと自体に、
ある意味感謝しないといけないかも…。

キングメーカー 大統領を作った男(☆☆☆☆)
モデルは金大中。
作中の話は、日本でその名が知られるようになる、
いわゆる「金大中事件」以前の話で、
その頃の韓国のことを知らないワシにとっては
新鮮に受け止められた。
正直、かなりどす黒いことを選挙参謀主導でやっているが、
ほぼ実話というのだから驚きだし、
軍事政権時代の事と割り切っているとはいえ、
50年ほど前の事なのだから、関係者が存命の可能性もあろうに、
フィクションぽくしているとはいえ、
こうやって表に出せるのは、日本ではちょっと考えられないかな。
報道自由度ランキング43位の国は、
やはり71位の国とはちょっと違うな、と思う。

AKAI(☆☆☆)
現役ボクサーである赤井英五郎監督が、
ボクサーとしては大先輩である、
父赤井英和に迫る(?)ドキュメンタリー映画。
ワシも赤井英和の現役時代は知らなかったので、
わかりやすく調子こいてたり、
小さいジムから世界を目指して有名コーチを招聘したり、
世界挑戦直前で躓く、というか生死をさまようとか、
俳優始めるまでがすでに十分すぎるぐらい波乱万丈なので、
今わりとにこやかに俳優やってるのが、
にわかには信じられないぐらいなんだが…。
逆に言えば、生死をさまよったことにより、
「生まれ変わった」というか「命をもらった」ぐらいの感じで
生活してらっしゃるのかも。
明石家さんまの名言に「生きてるだけで丸もうけ」というのがあるが、
赤井さんが言う方が何倍も説得力あると思う。

復讐は私にまかせて(☆☆)
観たかったアクションシーンが、前半でほぼ終わってしまうのが、
とにかくザンネン。
基本構造はラブロマンスなので、そう思って観た方が良いが、
それにしてはバイオレンスなシーンが多いし、
内容が甘口ではないので、どっちにしても中途半端な作品かも。
アクション好きなワシとしては、
序盤のノリで最後まで行って欲しかったんだが…。

ビースト(☆☆)
画的には面白い感があるんだが、
「どうせライオンとかフルCGなんでしょ?」とか思って観ちゃうと、
もう全然ダメ。
ただ、「スポーツハンティング」が欧米やアフリカの
一部富裕層にとって「至極の娯楽」になってるという現実について、
数年前から映画という形でネガキャンしてる、
というのは何となくわかる。
悪い言い方をすると、ただそれだけの作品。

グッバイ・クルエル・ワールド(☆☆☆)
エンタテインメントに特化した映画なんだろうけど、
それぞれの要素が他でだいたい間に合ってしまってるので、
ただただ「cruel」、すなわち「残酷」なだけの作品。
「劣化ハリウッド映画」にすらなり切れてないのは、
人間関係の描写とかが実は薄っぺらからなのかも…。

人質 韓国トップスター誘拐事件(☆☆☆)
これこそ「劣化ハリウッド映画」だが、
多分本家ハリウッドではこのシチュエーションは成立しないだろうなぁ。
アクション映画としては悪くないが、
韓国映画は「たくさん観てるだけ」のワシとしては、
ファン・ジョンミンにそこまで思い入れが無いので、
「B級アクション映画」としての評価しかできない。

アルピニスト(☆☆☆☆)
多くの人々が自分の名前を売ることに汲々としてる中、
それでも「無名の天才」というのは存在するものである。
ただ、やはり放つ光が強すぎたのか、
どうしても見つかっちゃうんだよねぇ、現代においては。
その純粋さゆえに、明らかに文明人が持ち合わせてるであろう
ネジがおそらく10本単位で飛んじゃってるクライマー
(彼らはだいたい安全に関するネジが数本飛んでるわけだが…)である
マーク・アンドレ・ルクレールその人である。
ラストも含めて、とにかくいろいろと衝撃的であるが、
ある意味、紹介すべき、いやされるべき人物になったことだけは確かである。

ヘルドッグス(☆☆☆)
まず、「映画界の日本警察だいたい間抜け説」を改めて提唱したいレベルの内容。
まぁ、「グッバイ・クルエル・ワールド」ほど破綻はしてないものの、
「岡田准一Sugeeee」なだけの作品とも言える。
まぁ、それで良いっちゃあ良いんだけどね…。
あと、金田哲は原田眞人監督のお気に入りリスト入りしたかな。
ただ、扱いは相変わらず。

渇きと偽り(☆☆☆☆)
ミステリー映画としての出来は悪くないが、
大事なトリックが英語力無いと理解不可能なので、
そういう意味ではハードルの高い作品。
ただ、「ムラ社会」の怖さとかは日本人でも理解しやすいし、
「家庭内暴力」が表に出にくいのも理解しやすいだろう。
そういう要素にフォーカスすれば、充分今作の魅力は堪能できるだろう。

劇場版 山崎一門 日本統一(☆☆)
セルDVDで50巻以上出てる「新Vシネ」シリーズの映画版。
10月から北海道を舞台に深夜ドラマやるからなのか、
札幌で1週間限定公開されていた。
昨年、暴対法以降のヤクザ業界を描いた佳作映画が
立て続けに公開されたので、
この業界の映画はほぼ出尽くしたかと思われたが、
今作はほぼほぼ「ファンタジー」で、エンタメ色が強い。
「頼れるアニキ」的なキャラクターが多い一方で、
コンプレックスのクセが強いのも特徴だが、
そうなると好き嫌いが逆にはっきりしてしまうわけで…。
ワシはこういう路線あんまり好きではないかも…。

LAMB ラム(☆☆☆)
いろいろ狂ってると言えば狂ってるが、
画づらが「現代の寓話」的なので、
「まぁ、そういう愛の形もあるか…」と思って観てたんです、
あのラストを見るまでは…。
「そうか…、そういう世界なのか…」と思うと同時に、
「やっぱり人間だけがそんなに偉いわけじゃない、これは自然からのしっぺ返し」
と解釈するワシ。
評価しにくい性質の作品ではある。

霧幻鉄道(☆☆☆)
2011年の豪雨により、橋梁や路盤が流出、不通となっていたJR只見線。
北海道なんかの状況を見れば、このまま廃線も充分あり得た話だが、
今作では地元の働きかけにより「上下分離方式」によるとはいえ、
この度全線復旧を果たすまでの、地元からの働きかけを追ったドキュメンタリー。
ただし、今作ではコスト面からのアプローチではなく、
「観光資源としての只見線」にフォーカスが当てられている。
まぁ、生活路線としての存続ならバス転換でいい、と
JR側からは言われていたようなので、
「稼げる路線」というアピールをしないと鉄路としては残せないだろうなぁ。
ただ、それにしたって沿線自治体の協力無しには成立しないわけで、
沿線自治体の多くが始めから「厭戦ムード」な北海道に比べたら、
まだしも士気が高かったことが存続のカギになったことは、
今作を観れば理解できるだろう。

スーパー30 アーナンド先生の教室(☆☆☆☆☆)
インド映画では珍しい(個人的見解)実話ベースの作品。
でも、ちゃんとインド映画してるし、
内容もいろんな意味で充実してる。
「ドラゴン桜」っぽくもあるけど、
主人公のアーナンド先生の挫折もあったりするし、
しかも現在も生きてて今も無料学習塾やってるみたいだし、
とにかくいろいろためになる作品。
中国もそうだが、勢いのある国の映画は違うなぁ、と思う。

島守の塔(☆☆☆☆)
昨年ドキュメンタリーで観た、戦時最後の沖縄県知事島田叡(萩原聖人)と、
現地にある「島守の塔」にともに納められている、
当時の警察部長荒井退造(村上淳)の戦中を追う作品。
島田叡のことは、それこそドキュメンタリーで予習済みだったので、
比較的入りやすかったが、
その島田とともに献身的に働いた荒井も
家族ぐるみで沖縄に渡っていたこともあり、
いろいろとつらい体験をしながら沖縄県民のために働いていたことがよく分かった。
何よりも、最近Mリーガーとして奮闘してる
萩原聖人の俳優としての仕事ぶりが見られたのが良い。

クリーン ある殺し屋の献身(☆☆☆)
公式HPでも言ってるように「レオン」的な内容。
まぁ、そういうのが透けて見えてる時点でお察しなのだが、
基本的にアクション映画なので、
ストーリーは取ってつけた程度でもOKではある。
でもそれは、アクション映画として観応えがある作品だけ
そう言っていいわけで、今作はそういう意味では、ちょっとアレかな。
全体的な雰囲気は悪くないんだけど、
もう少し個々のキャストのストーリーを深掘りした方がよかったかな。

« 「新・中央競馬予想戦記」 2022-10-30 | トップページ | 「新・中央競馬予想戦記」2022年第10開催を振り返って »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「新・中央競馬予想戦記」 2022-10-30 | トップページ | 「新・中央競馬予想戦記」2022年第10開催を振り返って »

2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ